公開日: 2020/06/22
更新日: 2022/08/26
新型コロナウイルスの影響で各種イベントは軒並み中止や延期を発表。各地で開催を予定していたモーターサイクルショーも例外ではなかった。この時期は年間を通して最大の需要期に当たるため、メーカーにとっても最大のPRの場だが、中止となったことで、一部のメーカーが新たな展開を試みた。WEB上でのモーターサイクルショーだ。ホンダは3月27日にモーターサイクルショーのブースをWEB上で再現した「ホンダ・バーチャルモーターサイクルショー」を公開。スズキも同日、「スズキWEBモーターサイクルショー」を公開した。
ホンダのバーチャルモーターサイクルショーについては別記事で紹介(10〜11P参照)するので、ここではスズキの「WEBモーターサイクルショー」について、取り上げる。
特設サイトのトップページをクリックすると、画面に現れるのは、ブースを模したページ。その中にあるモデル名をクリックすると、そのモデルの詳細をチェックすることができるようになっている。
例えば、6月17日に発売される新型「ジクサー250」をクリックすると、「プロモーションムービー」「開発者インタビュー」「新開発250㎤油冷エンジン」などの項目が並び、様々な情報を見ることができる。「足つきチェック」もあるので、実際にまたがることはできなくても、モデルライダーのまたがる様子から、だいたいの雰囲気はつかめるのだ。
実際に現車を見たかった、との声が多いのは、特別色の参考出品車両「KATANA」だ。レッドとマットブラックが用意されており、ネットで見る感じでは、レッドモデルは派手で明るいレッドではなく、深みのある落ち着いた色合いだ。マットブラックモデルは、キュッとしまった印象で、より精悍でスタイリッシュに見える。人気のKATANAの特別色だけに、この2モデルに関しては「実物を見たい」という人が多いのも納得できる。
KATANA以外にも、参考出品車として「Vストローム1050/XT」「GSX‐R1000R」「GSX‐R125」も見ることができる。
このほか、株式会社スズキ二輪の濱本英信社長からのメッセージ、新型「ジクサーSF250/ジクサー250」のアンバサダーとなっているダンス&ボーカルグループ「lol(エルオーエル)」からのメッセージ、「MotoGP」コーナー、「SUZUKI FUN SHOP」コーナーなど、車両以外の様々な情報も、いくつか豊富に用意されている。
ホンダやスズキの取り組みのように、モーターサイクルショーで発信する予定となっていた情報をまとめて見せるというのも、ひとつの手段。
2020年のバイクシーズンが始まる時期に、新型コロナウイルスの流行という状況に見舞われ、4月上旬のいま、緊急事態宣言が発令されるなど、終息の見通しは不透明だ。 しかし、バイクに興味を持つ人やユーザーを飽きさせない工夫で、しっかりとつなぎとめておくことは、何よりも重要なこと。それが、コロナウイルス終息後の展開につながっていくのだろう。
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