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二輪車の高速利用料金の適正化、 カウントダウンか?第16回全国オートバイ協同組合連合会総会・懇親会開催

公開日: 2020/06/24

更新日: 2022/08/26

 全国オートバイ協同組合連合会(大村直幸会長)は11月28日、都内のホテルで「第16回AJ通常総会・懇親パーティ」を開催した。通常総会では平成31年度事業報告および令和2年度事業計画などについて審議を行い、すべて承認された。平成31年度事業報告では、二輪車ETC車載器販売促進、JACCSレスキューカード発行推進事業、二輪車公正競争規約の普及、定期点検整備促進キャンペーンの実施、有償運送許可研修会、二輪ユーザーの負担軽減に関する要望活動などについて報告が行われた。

 令和2年度の事業計画については、AJビジョンをベースとした組織化推進と対外活動の地域への浸透を基軸に、新規事業に関する立案と取り組みをもとに、連絡協議会と連携を強化しつつ事業計画を推進することを表明。さらには、二輪販売店の社会的地位を確立し、二輪小売業を代表する組織として活動ができるよう組織化を推進し、全国40の都道府県に組合組織が発足することを目標に掲げた。

 総会終了後は懇親会を開催。最初に全国オートバイ協同組合連合会の大村直幸会長が登壇した。

消費税増税時には、二輪業界における5%のポイント還元について、公明党の北側先生をはじめとする議連の先生方の働きかけのおかげで対象業界として認められた。四輪業界は対象外であるだけに、嬉しく思う。リミットの来年6月までしっかりと活用させて頂く。ETCの車載器の購入助成も宿願であったが、旧ETCタイプも含めて3万5000台、延長を入れると4万9000台分の助成が行われた。また、ツーリングプランにおいても、北海道を含めた広いエリアが対象となった。先日、自民・公明の議連の先生方と二輪車の高速利用料金の適正化について、そろそろ結果が出るのでは、と話をさせて頂いたところだ。二輪業界は厳しい状況にあるが、我々の活動は徐々に浸透しつつある。この12月、静岡県での組合設立に向けた、最初の会議が開催される。皆様方のおかげであると心から感謝申し上げる」

 続いて公明党オートバイ議員懇話会の北側一雄会長が壇上に立った。

過日、自民党の逢沢先生をはじめ、自民党の先生方、そして公明党のメンバーと勉強会を開催させて頂いた。内容はいま、話にも出た高速道路の利用料金区分の問題。かねてからの二輪業界の要請だが、会議には国土交通省の担当課長にも参加頂き激論を交わした。この問題をしっかりと承り、確実に前進するよう取り組む。自動車と言うとすぐ登録車に目が行く。どうしても二輪車は最後に回されてしまう。だが、二輪車は我々国民の足。ユーザーが利用しやすい環境を整えるために、これからも取り組んでいく」

組合設立に向けた準備委員会、静岡に発足

公明党オートバイ議員懇話会 山口 那津男 顧問(写真左)、自民党 オートバイ議員連盟 逢沢一郎 会長(写真右)
公明党オートバイ議員懇話会 山口 那津男 顧問(写真左)、自民党 オートバイ議員連盟 逢沢一郎 会長(写真右)

 今回は公明党のトップでありオートバイ議員懇話会顧問の山口那津男氏も会場に駆け付けた。

「私が一番申し上げたいのは、この夏の参議院選挙では私自身が候補者であったこと。東京選挙区から立候補し、全国の仲間の候補の応援に回った。実は応援の方が多く、自分の選挙区をほとんど回れなかった。けれども皆様のご支援を賜り議席を頂くことができた。心から感謝を申し上げる。二輪車の愛好家は全国に存在する。わが党の中でも二輪に乗る仲間がいる。メーカーは世界に誇る技術と実績を有している。やはり、日本国民が国内で楽しむという基盤があればこその産業だ。様々な支援措置をその時々に応じて提供していくことが私たちの仕事。皆様の現場の声を頂きつつ二輪業界の発展を推進していきたい」

 次に自民党オートバイ議員連盟の今村雅弘幹事長が挨拶。

「国内の二輪市場はどんどん縮小している。けれども世界ではピカ一の産業。それを支えているのは皆様方である。課題は山積しているが、高速の二人乗りやETC問題、なかでも企画商品の作成などに取り組んできた。私は自動二輪を楽しむライダー。そうしたことからも、頑張っていきたいと思っている」

 乾杯の挨拶は自民党オートバイ議連の小里泰弘幹事が行った。

「皆様にはオートバイの普及・発展、利用者の利便性の向上を通じ、活力ある明るく心豊かな社会の実現に貢献頂き感謝を申し上げる。私の父がオートバイ議連を起ち上げたのは、いまから30年ほど前。当時、私は鞄持ちだったが、以来、皆様には長きにわたり大変ありがたいご指導を頂いている。課題は多いが、今後、さらに多くの課題を解決しつつ、良い社会を作っていきたい

 次いで、自民党オートバイ議員連盟の逢沢一郎会長が挨拶に立った。

「令和という新しい時代を迎え、二輪車の新しい文化を展開していく。花を開かせる大きな目標を、我々議連もPTも掲げている。新車の年間販売100万台の大台を是非、達成しようではないか。かつて300万台の時代もあったわけだが、いまは様々な理由を背景に落ち込んだ。しかし、もう一度、高速道路を使いやすくし、女性のライダーも増やしていこうではないか。126㏄以上のクラスが2人乗りで高速道路を走ることができる、色々な改革をしてきた。今後も努力を重ねながら、新時代を作り上げていきたい。先日も関係者が集まり、二輪車の高速道路の利用料金の適正化について詰めた議論を行った。いま、懸命な努力をしている。ETC搭載車については、まずその条件をクリアしようではないか。我々は運命共同体。これからもスクラムを組み尽力していく」

 全国には28のオートバイ組合があるが2020年、新たに29番目の組合が静岡県に誕生することとなった。現在、静岡県オートバイ事業協同組合準備委員会を立ち上げ、設立に向けた準備を行っている。委員会を代表し川島モータース・川島登志久社長が挨拶に立った。

静岡県は、我々が言うバイクの故郷と言われている県。それなのに組合が存在しなかった。話を頂いていて、ここ数年間カゲロウのようにぼんやりとずっと来ていたが、ようやくカタチが見えてきた。これを本当に素晴らしいものにしていきたいと願い邁進している。不退転の決意で頑張っていきたい」

 2019年はポイント還元制度の施行において、二輪が対象業界として認定された。これは、大きなトピックである。そして静岡県オートバイ事業協同組合の準備委員会が組織されたという朗報も披露された。さらには二輪車の高速利用料金の適正化について、国土交通省の担当課長も交え開催された勉強会では激論が交わされ、そろそろ結果が出るのでは、との話も紹介された。

 業界全体が同じ方向を向き動いていることは間違いない。2020年のさらなる進展に期待が掛かる。

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