公開日: 2020/06/24
更新日: 2022/08/26
2017年にシリーズ世界生産累計台数が1億台を突破し、2018年に誕生60周年を迎えた「スーパーカブ」。この、世界の人々の生活を支えてきたカブシリーズのイベントである「第23回カフェカブミーティングin青山」が9月14日(土)・15日(日)の2日間、ホンダウェルカムプラザ青山(東京都渋谷区)で開催された。
同ミーティングは1997年に初めて開催され、今回で23年目となる。 初日の14日は10時頃まで雨の降る、あいにくの空模様だった。しかし、イベントに参加した車両の人気ナンバーワンを決める「スーパーカブ・コンテスト」の参加車両のエントリー開始となる8時には、すでに数多くのカブが集まっていた。
驚くのは、それぞれの車両がとても個性的でユニークなこと。人気キャラクターの装飾をした車両、野菜を積んだ車両、「これぞカブ!」というオーソドックススタイルから、「これカブ?」というカスタム車両まで、合計288台の個性的なカブがエントリーした( 15日は254台)。
同一車種が集まるミーティングイベントは数多いが、これほど個性的な車両が揃うのは、カブが世界中で愛されていることの証とも言える。様々なバリエーションが生まれ、誕生から60年以上という長い歴史を持ち、カスタムベースとしても高い人気を誇るカブのミーティングならではの光景だろう。
コンテストのエントリー車両288台は、ウェルカムプラザ前に並べられた。その様子は壮観のひと言に尽きる。道ゆく人の中には、その光景をスマホで写真に撮る人もかなり多かった。イベントのタイムテーブルは、午前中がコンテストへの参加エントリーおよびコンテストへの投票。
午後からは、「カブ女子」3人をゲストに迎えたトークショーとコンテストの表彰式。2日間とも進行としては同一だが、コンテストの表彰に関しては、14日と15日ではエントリー車両が異なるため、受賞者は両日で異なっていた。
スーパーカブシリーズは、女性にも人気があり、カブに乗ってバイクライフを楽しむ人も少なくない。彼女らは「カブ女子」と呼ばれており、13時からの「バイクフォーラム」では、そのカブ女子を招いてのトークショーが行われた。
MCを担当したのは、スーパーカブ60周年記念イベントでもMCを務め、カブファンにはなじみのあるホンダスマイルの槌屋さん。ゲストとして登場したのは、「カブの熱烈なファンで、カブがないと生きられない」と話す、女優・下館あいさん、BS11のバイク番組で活躍中のタレント・下川原リサさん、そしてカブ好きが高じてホンダモーターサイクルジャパンに入社したという山中佐都紀さんの3人。
「もともとモンキーに乗っていたのですが、モンキーがさらわれてしまって、それをキッカケにカブに乗り始めました。カブ歴は10年ちょっとです」(下館さん)
「江ノ島をスタートとゴールにして、カブで海沿いを時計回りに走り、約4カ月間をかけて日本一周をしてきました。今日は、帰ってきて初めてのイベント。まだ、旅の感じが抜けていないです(笑)」(下川原さん)
「大学の通学に使うためバイク選びをしていたのですが、カブが一番可愛らしかったので、そこから乗り始めました。それからどんどんバイクにはまり、今ではカブとゼルビス、2台に乗っています」(山中さん)
これらのエピソードをふんだんに交えながら、トークショーが展開していく。また、カブは出前で使われることも多いが、その逆の、カブで美味しいものを食べに行く「逆出前」という、カブの新しい使い方の提案もなされていた。
トークショーに続いて行われたのは、コンテストの表彰式。一番遠くから来た人、最年長の人などをはじめとした各賞、協賛企業からの賞が次々と発表された。
来場者の投票による順位発表では、6位から表彰され、1位に輝いたのは足回りが10インチ化されたスーパーカブC70。見た目はカブそのものだが、近づくとコンパクト。不思議なサイズ感のあるこの車両は、2年連続しての1位獲得だという。
カフェカブミーティングの最後は、来場者が全員参加しての「じゃんけん大会」。会場が一体となって大いに盛り上がり、幕を閉じた。
今日のミーティングイベントを取材して感じたのは、コンテストにエントリーしなくても、カブの好きなユーザーや店なら、来て損はないということ。カスタムの参考やヒントになる車両が集まるだけではなく、カブに乗る人がどのようにカブライフを楽しんでいるかを垣間見ることができる。そんなイベントが「カフェカブ」なのだ。
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