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フレンチブランド「ヘルストン」が提案するファッションとテクノロジーの調和

公開日: 2025/04/03

更新日: 2025/04/24

フランス発祥の総合ライディングアパレルブランド「ヘルストン」は、ヴィンテージデザインとテクノロジーを融合。アメリカンヴィンテージにインスパイアされた高いファッション性と安全性、快適性を兼ね備え、ライダーのバイクライフをサポートしている。

「ヘルストン」は高いファッション性を持ちながら、プロテクト性、快適性を追求

「ヘルストン」は高いファッション性を持ちながら、プロテクト性、快適性を追求
「ヘルストン」は高いファッション性を持ちながら、プロテクト性、快適性を追求

走行中、常に風や雨にさらされているライダーにとって、レザーのライダースジャケットは身を守ってくれる相棒的存在だ。もともとは第一次世界大戦後期に戦闘機のパイロットが着用していたフライトジャケットが起源といわれている。

堅牢でタフ、風を通さないレザーは防護性、耐久性、防寒性が高く、実用的でありながら、着込むとシボ(不規則なシワ模様)などの風合いが生まれ、年月をかけてユーザーの体に馴染んでいくのが特徴だ。レザーのライダースジャケットを扱うブランドは、国内外に数多く存在するが、双璧をなすのがアメジャンことUSレザーとロンジャンと呼ばれるUKレザーだ。何かとこの2カ国のブランドがフィーチャーされがちだが、他人とは違うマニアックさやデザイン性へのコダワリを提案するならば、ファッション大国フランスのブランドに着目したい。

フランスを代表するハイブランド「サンローラン」や「セリーヌ」からもライダースジャケットがリリースされているが、実用性よりもデザイン性が重視される傾向にある。ここで紹介するのは高いファッション性を持ちながらもライディングに求められるプロテクト性、快適性を追求している総合ライディングアパレルブランド「ヘルストン」だ。レザーを中心にジャケットからグローブ、アクセサリーにいたるまで、さまざまなアイテムを展開。ファッションにうるさいパリジャンライダーはもちろん、スタイルにこだわる世界中のライダーから支持されている。

ブランドの創業者カマル・カビ氏は、1985年にマレ地区の「カロ・デュ・タンプル」でレザーの衣料用品を扱う販売業者としてキャリアをスタート。1987年にマレ地区のシャポン通りに拠点を移し、家族を巻き込みながら服作りに着手した。その後、10区のクロード・ヴェルフォー通りに移転しながら服作りを追求し続けた。

転機となったのは1988年。バイク乗りだったカマル氏は、仲間とバイク用品を作ることを思い立った。ヴィンテージアメリカン、特にフライトジャケットからインスピレーションを受け、商品開発に取り組みはじめたのだ。

こうして1991年、これまで培った知識と経験を活かし、バイク用製品の開発に専念することを決意。その翌年に初のメンズジャケットコレクションを発表。数あるラインアップの中で注目されたのが「ダート」と「デイトナ」だ。ライディングに適した立体裁断が施され、パッチで装飾されたライダースジャケットは、リリースされるやいなや話題となり、ブランドの認知を広げることになった。

2009年には、日本でヘルストンブランドを取り扱っていたセレクトショップ「モトーリモーダ」代表の岡林道則氏の手によって、本格的に日本での展開を開始。2017年には日本人デザイナー荒川眞一郎氏とコラボレーションし、ヘルストン×シンイチロウアラカワで別注デニムを世に送り出すなど、ユニークな試みも実現させている。

ヘルストンブランドの一番の魅力は、ファッショナブルなデザインと過酷な走行環境に耐えるタフさの両立といえるだろう。ライダースジャケットのメインマテリアルに極厚レザーを採用し、CE認定のプロテクターを標準装備。グローブはCE規格を取得し、高い安全性を保持している。シューズコレクションはCE認定のライディングシューズのみならず、シティシューズやスニーカーを好む現代人に合わせ、用途にあった安全基準やデザインを採用している。これらの多彩な製品ラインナップで、世界のライダーのトレンドとニーズに対応。ユーザーの冒険に満ちたバイクライフを幅広くサポートしている。

Motorimoda

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