公開日: 2026/06/30
更新日: 2026/07/06
オートバイ政治連盟(吉田純一会長)は6月11日、バイカーズ議員連盟の会長や、自民党二輪車問題対策プロジェクトチームの座長を務める衆議院議員の大岡敏孝氏を講師に迎え、「二輪車業界の明日を考える講演会」を開催。当日は、各単組の役員をはじめとする関係者が多数出席した。
はじめに、主催者である吉田会長が挨拶に立った。そのなかで、大岡氏が大のバイク好きであることを象徴するエピソードを紹介。バイクの転倒事故で足を骨折した大岡氏のお見舞いに行き、「もうバイクには乗れませんね」と声をかけたところ、同氏からは「これからは足が折れないブーツを買って乗ります」と返事が返ってきたという。また、オートバイ議員連盟出身の高市早苗氏が内閣総理大臣、そして金子恭之氏が国土交通大臣を務めている間に、様々な課題に取り組みましょうと大岡氏が発言していることに触れ、吉田会長は「今後に期待しています」とも語った。
続いて、大岡氏の講演会がスタート。現在取り組んでいること、さらに今後取り組むこととして、下記の4つを挙げた。1つ目は、二輪車の高速道路料金問題について。これまで制度が変わらなかった背景には、政治家や国民の認知不足があり、法制化には国民の納得が不可欠となる。二輪車専用区分および、適正な料金体制の確立を目指し、今後は国会議員へ働きかけるとともに、メーカー、販売店、メディアが一体となって世論への説明と機運醸成に取り組み、この問題に決着をつけたいと発言した。
2つ目は、二輪車の免許制度について。日本には排気量400ccを境に区分される、いわゆる“400cc問題”が存在するが、日本と欧州とでは出力の計測方法も異なり、メーカーにとっては負担となっている。そのため、こうした免許区分を整理し、欧州をはじめとする各国と整合性の取れた制度を作っていきたい。また、欧州のように年齢や運転経験に応じた段階的な免許制度の導入も視野に入れ、業界との議論を重ねていきたいとも語った。
3つ目は、高齢者の免許返納問題について。大岡氏は高齢者が生活の足としてバイクを手放せない現状に触れ、高齢化社会における新たなモビリティの提案を行った。
「現行の特定小型原付制度を活用し、免許なしでも高齢者が安全に乗れるモビリティを作れないかと考えている。それは電動キックボードのような不安定なものではなく、荷物を積むことができ、緊急ブレーキや位置情報を把握できるGPS機能を備えた乗り物。ホンダ、ヤマハ、スズキ、カワサキが長年培ってきた技術を活用した国産モビリティの開発実現に向け、新しい制度と仕組みを考えていきたい」
4つ目は、保険代理店問題について。ビッグモーターによる保険金不正請求問題を契機とした、損害保険会社による小規模な二輪販売店への不当な代理店契約の打ち切りや、過度なノルマを課す動きがあることを、断固として阻止すると明言した。
「特に自賠責保険は金額や商品性が一律であり、業務を行う販売店の存在は、無保険車を出さないためにも不可欠。もし契約を取り消されるようなことがあれば、すぐに私へ報告してください。私が動きます。弱い立場の人を切り捨てるようなことは絶対にさせません」
講演終了後には、質疑応答を実施。参加者からは次のような切実な質問が投げかけられた。
「3年ほど前から保険会社より厳しいノルマが課せられ、任意保険に関しては諦めてくれと言われた。自賠責保険まで取り上げられたら店を運営できないだけでなく、お客さんを守れなくなってしまう。このような状況は覆るのか」
これに対し大岡氏は、「覆します」と即答した。また、すでに自賠責保険を扱えなくなってしまった販売店が、再び代理店契約を求めても相手にされなかった場合は報告してください、と言明。保険会社による代理店契約の打ち切りに対し、断固として立ち向かう姿勢を改めて示した。
この他、深刻化する整備士不足への対策や、外国人労働者の受け入れに関する問題など、参加者から質問が相次いだ。質疑応答は30分に及び、大岡氏と参加者による熱のこもった議論が展開された。
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