公開日: 2025/12/02
更新日: 2025/12/09
Z900RSシリーズ2026年モデル(SE/CAFE/Black Ball Editio)のメディア向け撮影会が開催され、Black Ball Editionがメディア初公開となりました。日本仕様車の詳細スペックは未公表ですが、想定地としてシート高を教えていただいたので、小林ゆきさんと竹川由華さんが足つきインプレを行いました!
小林―――こんにちは、バイクジャーナリストの小林ゆきです。
竹川―――皆さんこんにちは、BDSバイクセンサーのイメージガールの「たけはん」こと竹川由華です。よろしくお願いします。
小林―――今日は足つきをインプレッションします。目の前にあるのは、先日ジャパンモビリティショーで発表された新型Z900RS SEです。以前、動画で紹介しました。そして、Z900RS SEのお隣にあるのはモビリティショーにも出ていなかったZ900RS Black Ball Editionです。我々も初めて見ました。Black Ball Editionは、全体的に真っ黒なカラーリングになっております。
竹川―――シックな感じですね。
小林―――そうですね。カワサキには、その伝統のZ1やZ2といった往年の名車がありますが、あの時代のカラーリングで、赤というかエンジというかオレンジ色のものは、昔通称「火の玉カラー」と言ったそうです。したがって、ブラックボールということは、黒玉みたいな感じでしょうかね。
まずは、このBlack Ball Editionを見ていきましょう。隣のSEと比べても、レバー、ハンドル、フロントフォークのアウターチューブ、タンクなど、ありとあらゆる部分が黒いことがわかります。特にタンクは、近くで見るとキラキラと光沢感があります。火の玉カラーのように塗り分けがされていることがわかります。
竹川―――遠目から見ても、光沢のある黒の部分がハイライトのように見え、立体感を増した高級感のあるカラーリングです。
小林―――他には、サイレンサーやカバーなども黒くなっています。ヘッドライト周りも黒いだけで、印象がかなり違いますね。
竹川―――給油口の下にある「Black Ball Edition」の文字もラメ入りの黒ですね。めっちゃキラキラしてる。
小林―――触っても文字の凹凸が全くないフラットな仕上がりです。NINJA H2あたりの鏡面塗装とかがありますけど、カワサキの最新塗装技術が盛り込まれているようです。マフラーも、SEのメッキでツヤツヤした感じとは異なり、Black Ball Editionはヘアライン加工のツヤ消しっぽい感じになっています。
新型は細かくスペックが変わっており、サスペンションなども変更されているようなので、足つきにどう影響するかをチェックします。シート高は810mm(諸元値未発表のため想定値)と、以前のモデルと大きく変わらないようです。
竹川―――身長162cmです。厚底ブーツを履いています。またがります。片足をステップに乗せ、スタンドを立てたままの状態では膝に余裕があります。スタンドは簡単に払えました。スタンドを払って起こすと、思ったより軽く感じました。もっと重いと思っていたので、結構スッと起こせました。
両足で、親指の母指球あたりまでしっかりついています。体重をしっかりかけると、サスペンションが沈み、踏み替えも楽々です。片足をステップに乗せた状態だと、片足ベタ着きです。膝に余裕がある感じです。スタンドも出しやすいです。
小林―――今、見るからにシュンって沈んでいました。
竹川―――なんか結構、お尻をしっかり乗せると「ブン」って沈む感じがします。シートも柔らかいです。
小林―――身長160cmで手足短めです。主観ですがBlack Ball Editionはタンクが立派に見えるためか、少し大柄に感じます。またがります。少し体重を預けただけでサスペンションがよく動きます。ハンドルの位置はちょうどよく、意外と狭く感じます。起こす動作は非常に軽いです。燃料が入っていなくても、前後のサスペンションの高級感が感じられます。
片足だと母指球まではつかず、親指の付け根あたりです。両足はもちろんつきません。バイク自体が軽く、サスがよく動くため、踏み替えは楽です。サイドスタンドは、ちょうど良い位置にツノがあり、楽に操作できます。
小林―――こちらはZ900RSのSEです。SEは、通常のZ900RSとの違いとして、ブレンボのブレーキ、オーリンズのサスペンションなどが付いています。また、前後にドライブレコーダーも標準装備されています。特にサスペンションが違うので、足つきの変化を見ていきます。シート高は同じ810mm(諸元値未発表のため想定値)です。
竹川―――またがります。片足をステップについた状態で、先ほどのBlack Ball Editionと同じく膝に少し余裕がある感じです。起こすのは簡単でした。スタンドを払うのも楽です。両足で、母指球がしっかりつく感じです。お尻をしっかり乗せると膝に余裕がありますが、かかとまではつきません。片足ステップに乗せた状態だと、かかとまでしっかり地面につきます。Black Ball Editionと比べて、サスペンションの沈み込みが少ない感覚があります。
小林―――見るからにSEの方が沈んでないね。サスペンションにしっかり感があるのかもしれません。またがります。サスペンションが違うためか、SEの方が「コシがある」感じがします。Black Ball Editionよりも沈み込みが少ないです。シートの形状にステッチっぽい加工があり、若干引っかかる感じはしますが、慣れれば問題ないでしょう。クッションは前のモデルよりも柔らかいと感じました。
Black Ball EditionとSEは、またがって違いがわかるくらいなので、ワインディングなどでのハンドリングも変わってくると思います。サイドスタンドは、どちらのモデルも操作しやすい位置にツノが付いています。
竹川―――まだシート高しか情報が出ていないんですが、起こした時の感覚で、Black Ball EditionよりもSEの方が重量を重く感じました。ドラレコとかが付いているからですかね?
小林―――考えられるのは、1Gの沈み込みといって、ライダーがまたがったときにちょっとだけ沈み込む状態があるじゃないですか。SEはオーリンズのサスペンションでバネがしっかりしているため、ライダーが乗っても沈み込みが少なく、重心が少し高い位置にあるので、それで重量を重いと感じた可能性が考えられます。
小林―――続いて、ビキニカウルやエンブレム、タンクのラインなどが特徴のZ900RS CAFEです。カワサキの往年の2スト車に使われていたレインボーラインが入っています。シートの形が他のモデルと異なり、硬さも違うため、またがった感じがどう変わるか見ていきましょう。シート高は10mm高い、820mm(諸元値未発表のため想定値)です。
竹川―――またがります。10mm高いだけで、かなり高く感じます。片足をステップに乗せた状態で、かかとまでしっかり地面についてはいますが、膝の余裕が少なく、他のモデルよりも脚がまっすぐ伸びている感じがします。両足をついた状態では、親指の母指球あたりまでつきます。踏み替えは楽々にできます。シートが硬く、張りがある感じがします。このシートの違いが足つきにも影響しているようです。
小林―――横に並んだだけで高さの違いが分かります。ハンドルは、他のRSとはタイプが異なり、スワローハンドル気味の形状です。シートの前側がすぼまっており、スポンジのしっかり感はあります。私は脚が短くそもそも足がつかないのでシートの違いは気にならないです。
起こす際は、10mm高い分、他のモデルよりも左にオフセットしないと力がかけづらいです。起こすとこの10mmの違いがよく分かります。フロント周りの重さはそこまで感じません。シートが滑る感じではないので、最初は少し気をつけた方がいいかもしれません。サイドスタンドを払う際も、やはり10mm高くなった分、力がかけづらくなっています。ハンドルは、他のRSと比較して幅広く感じますが、実際の幅はそれほど変わらないかもしれません。乗車姿勢は、若干前傾になります。
車重はまだ発表されていませんが、200kgちょっとで、オーソドックスなネイキッドタイプとしては極端に重いわけではありません。初心者の方でも、このバイクに限らず、慣れてしまえば不安はなくなるでしょう。
ということで、Z900RSシリーズ3台まとめてまたがってみました。
竹川―――電子制御もついていると説明を受けたので走ってみたいです!
小林―――機会があればぜひよろしくお願いします!
竹川―――ありがとうございました!!
Z900RS CAFEは、他のモデルよりも脚がまっすぐ伸びている感じがする
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