ウェア・用品類カスタム

合同会社リモデリングプラスが新サービスを展開。履き慣れたスニーカーをバイク用にカスタム

公開日: 2021/09/30

更新日: 2022/09/06

 ユーザーが所有するスニーカーをライディング向けにカスタムしてアップサイクル。そんなサービスを提供しているのが、東京都墨田区にある合同会社リモデリングプラス。今年7月にサービスの提供がアナウンスされ、この9月にスタートした。

スニーカーカスタムの利点は大きく3つ

<center>バイク用に“変身”したスニーカーを持つ関口選手<br>※撮影協力/株式会社アライモータース A-big Motorrad</center>
バイク用に“変身”したスニーカーを持つ関口選手
※撮影協力/株式会社アライモータース A-big Motorrad

 その昔のライディングシューズというと、安全性は一般的なスニーカーと比べると高いものの、距離を歩くのにはあまり適していなかったという印象がある。それから月日が流れ、今ではショッピングモールにバイクで行き、バイクを駐車場に停めて、モール内をアチコチ見て歩いても、スニーカーのように全く違和感なく歩けるモノが、ごく普通にある。これらは、言ってみれば、ライディングシューズがスニーカーに寄せてきている、と考えることができる。

 反対に、スニーカーがライディングシューズに寄せてきていると言えるのが、合同会社リモデリングプラスの提案するバイカーカスタム。ユーザーの履き慣れたスニーカーをライディングシューズとして生まれ変わらせるという新しいサービスだ。

 このスニーカーカスタムの利点は大きく3つ考えられる。それは、履き慣れたスニーカーがベースなので、新しいスニーカーを履くことで起きたりする靴擦れの心配がないこと。2つ目は、2つとして同じものがない、自分だけのカスタムシューズにできること。3つ目は、もともとのスニーカーよりも機能性やファッション性を高めることができる、アップサイクルであるということ。このアップサイクルとは、単に製品をリサイクルするのではなく、付加価値を与えて新しい製品として世に送り出すことである。

 リモデリングプラスはスニーカーのリペア&カスタムを生業とし、サービスを通して『サスティナブルなスニーカーとの付き合い方』を提案する会社なので、もちろん、作りはしっかりしたものとなっている。ソールに使われているのは、イタリアのヴィブラム社が製造する「ヴィブラムソール」。リモデリングプラスの技術とヴィブラムソールによって誕生したのが、バイクに乗る人のために生み出されたバイカーカスタムなのだ。

要望に合わせるオーダーメイドなので、仕様によって価格は変動

履き古したスニーカーをアップサイクル。ギアチェンジのための左足甲部にラバー・パーツを移植。オートバイをよりホールドするために、両足くるぶし内側にもラバー・パーツを移植。ソール全体もヴブラムソールにスワップ。
履き古したスニーカーをアップサイクル。ギアチェンジのための左足甲部にラバー・パーツを移植。オートバイをよりホールドするために、両足くるぶし内側にもラバー・パーツを移植。ソール全体もヴブラムソールにスワップ。

 気になる値段だが、同社の発表したリリースでは、『1万3000円から』となっている。

「バイカーカスタムは、『シフトチェンジ用左足パッド』が税抜3000円、『両足くるぶしパッド』が税抜5000円、『ソールスワップ(ソールの張り替え)』が税抜1万3000円(取材時は、いずれも暫定価格)。全てを行うフルスペックは税抜2万円です。ただ、ウチは製品を作って販売しているわけではなく、お客様からお預かりしたスニーカーをご要望に沿ってカスタムしますので、そのスニーカーの状態、要望されるカスタム内容によって、価格は変動します。例えば、フルスペックまでは必要なく、シフトチェンジ用左足パッドだけというオーダーでしたら、税抜3000円です。ほかに、ここをこうしたいというご要望があれば、その仕様によって価格は上下します。なので、バイカーカスタムは『この価格です』とは一概には言えないのです」(リモデリングプラス・中村秀幸さん)

 現在は、同社のサイトからのオーダーになるが、今後の展開も思案中だ。

「まだ、プレゼン段階なのですが、もしかしたら二輪用品店の店頭にサンプルを置かせて頂けるかもしれません。また、二輪販売店につきましても、ショップ環境や意向等をリサーチし、特典設計なども考慮した上で、何かしら発表できればと考えています」

リモデリングプラスでは、バイカーカスタムのほか、様々なカスタムも対応している
リモデリングプラスでは、バイカーカスタムのほか、様々なカスタムも対応している

 まだスタートして間もない「バイカーカスタム」サービスだが、すでに手にしている人がいる。その一人が、MFJ全日本ロードレース選手権にエントリーしている関口太郎選手。上記にあるように、バイク用に生まれ変わっている。

 リモデリングプラス・中村さんの話にもあるように、販売店での展開も視野に入っている。それは、今後のアナウンスに期待するとして、もうオーダーは受け付けているので、ライディングシューズの購入を考えているユーザーがいたら、一つの選択肢として、バイカーカスタムを教えてあげよう。


合同会社リモデリングプラス
URL/https://rmdplus-custom.co.jp/

SE Ranking

人気記事ランキング

【トップインタビュー】ハーレーダビッドソン ジャパン 野田 一夫 代表取締役

2022年、ハーレーは登録台数において1万台突破という大きな実績を上げた。これは過去6年間における最高...


2023年1月より電子車検証導入。二輪業界では、何がどう変わる?

来年1月、車検証が電子化される。二輪業界では何がどう変わるのか、販売店やユーザーのメリットは何か。...


『三種の神器』に変化あり! スマートモニターの注目度、上昇中!

時代によって色々と変化する、『三種の神器』と呼ばれる売れ筋商品。バイクの世界も同様で、現在は以前...


SUZUKI新型「GSX-8R」新時代のスポーツバイク! 豪華な電子制御を搭載!

2023年ミラノショーで発表されたミドルクラスツアラー、スズキ「GSX-8R」をバイクジャーナリストの小林...


2023年新車国内出荷台数 ~原一、10万台を割り込んだが原二の躍進で37万9800台と前年比3.0%のプラス~

2023年の新車国内出荷台数は国内4メーカー合わせて37万9800台(速報値・二輪車新聞社調べ)。原付一種が...


二輪自動車整備士の講師が教えるバイクメンテ教室! ~ブレーキ編~

日常点検、皆さんやられてますか? 危険なトラブルの早期発見になる非常に重要なことです。今回は【ブレ...


缶コーヒーの売り上げが2017年より低迷。その背景には、ある商品の登場が関係していた!

日本独自の進化を遂げ、ライダーにとっても身近な存在になっている商品がある。缶コーヒーだ。そんな缶...


知る人ぞ知る? 知らない人にも教えたい海外ブランド

クオリティが低いわけでもない。日本車とはひと味違う独特のデザインセンスがある。そのような海外ブラ...


原付一種の新たな枠組み策定を巡る討論加速。2025年11月以降、原付一種はどうなる?

昨年11月、原付一種を除く継続生産車は「第四次排ガス規制」適用の期限を迎えた。これに伴い、ホンダの...


2002年創業のサイドカー専門店、ブリストルドックスの専門スキルを紐解く

一般のカスタムのようにパーツをボルトオンすれば完成するほど、サイドカーの製作は甘くはない。東京都...