公開日: 2023/01/30
更新日: 2023/02/01
昨年12月11日、筑波サーキットのコース1000において、『MotoUP祭り』が開催された。これは、MotoUP岩槻本店とホンダドリーム店3店舗計4店の合同イベントで、それぞれのお客さんが参加する走行会のほか、CBRやMiniGP用のレースマシン『オバーレ』によるエキシビションレースも行われた。
サーキットイベント。取材に向かう時、なんとなくイメージしていたのは、レースマシンのようなカスタムが施されたスーパースポーツ系のバイクで、革ツナギを着たレース系バイク乗りが参加する、ゴリゴリのモータースポーツ系イベント。要するに、本気モードのサーキット走行会が頭に浮かんでいたのだが、そのイメージを良い意味で覆してくれたのが、昨年12月11日に筑波サーキットの「コース1000」で開催された『MotoUP祭り(モトアップ祭り)』。
このモトアップ祭りは、「MotoUP岩槻本店」「ホンダドリーム足立」「ホンダドリーム王子」「ホンダドリーム千葉中央」が合同で開催したイベント。本気モードの参加者からサーキットを体験走行する参加者まで、幅広いユーザーが楽しめる内容。会場となった「コース1000」は全長約1000mのフルフラットコースで、長いストレートや高速コーナーも備えたレイアウトとなっている。筑波サーキットWEBサイトのコース説明には「サーキット初心者から中級者に最適」とあるが、それなりのライディング技術を持つライダーでも、存分に楽しめる。
そんな走りごたえのあるコースをただ単に走行するだけではなく、「エキスパート」「ビギナー中型」「ビギナー大型」とレベルに応じたクラスで参加できるほか、モトアップとドリーム店それぞれに「体験走行」も用意。「とにかく一度はサーキットを走ってみたい」という人でも気軽に参加できるのがモトアップ祭りの特長のひとつ。実際、ドリーム店の体験走行では、『PCX160』やトップケースをつけたままの『VFR』でコースを走る参加者もいた。自分の持っていた『サーキットイベント=ゴリゴリの本気モード』というイメージが崩れるとともに、自然と「いいね!」と取材しながらつぶやいてしまうほど、楽しそうな雰囲気が伝わってきた。
販売店には、それぞれカラーがある。年齢も乗っているバイクのカテゴリーも関係なく、幅広いユーザーが楽しめるイベントになったのは、複数の店による合同イベントならではのメリットだと言えるだろう。
モトアップ祭りには、『MotoGP(モトGP)』や『全日本選手権ST600クラス』などに参加する現役レーサーたちも参加しており、彼らはサーキット走行するユーザーたちを先導したほか、2つ行われたエキシビションレースにも登場。1つは『CBR250R,RRエキシビション』。
フリー走行、予選、決勝と行われたのだが、その本気度がすごい。エキシビションレースとは思えない発熱のバトルが繰り広げられた。そして、もう1つのエキシビションレースが、さらにヒートアップ。使用される車両は、イタリアのオバーレ社の『GP-0』。4ストロークの160cc。これでピンと来る人もいるかもしれないが、『FIMMiniGPWorldSeries(ミニGP)』で使用されている車両だ。
ミニGPは世界統一規格のレースとして2021年に世本気度マックス!? の迫力バトルが繰り広げられたエキシビションレース界10か国でスタート。日本でも2022年に開催され、現在世界15か国で行われている。エントリーできる年齢は10歳から14歳で、モトGP昇進を目標とするレース。それで使われているホンモノのレースマシンによるエキシビションには、ミニGPエントリーレーサーのほか、前述したレーサーも参加。決勝では転倒するマシンも出るなど、本当のレースを見ているかのような迫力。
エキシビションレースでは、ミニGPにエントリーしているゼッケン4の国立君がモトGPライダーたちを抑え、見事、優勝を飾った。サーキットを愛車で走行でき、現役レーサーたちの走りを間近に見ることもできたモトアップ祭り。走り終えた参加者は、みんな笑顔。それをカメラ越しに見ているだけでも「楽しかったんだな」というのを感じることのできた1日となった。
人気記事ランキング