公開日: 2023/05/30
更新日: 2023/06/01
最近、テレビや新聞などのメディアをはじめ、SNS上でも頻繁に取り上げられている「Chat GPT( 以下、チャットGPT)」。聞いたことはあるけど、使ったことがない、という人がほとんどだと思うが、どのような活用方法が考えられるのだろうか。
チャットGPTとは、チャットを通じて対話形式でAIを無料で利用できるサービス。AIが社会に貢献することを目指し、イーロン・マスク氏ら実業家が出資を行ったアメリカの人工機能の開発機関「Open AI社」が開発した。昨年11月よりサービスを開始し、リリースからわずか2ヵ月で利用者が1億人を突破。いままでのAIとは異なり、まるで人間が回答しているかのような文章が注目を集め、利用者は増加し続けている。
チャットGPTは、質問に回答してくれるだけでなく、原稿作成や文章要約、プログラミングや楽曲生成など、様々な用途で活用することができる。今年4月にはNHKの番組で、ある小学5年生がチャットGPTを使用した読書感想文を提出したことが取り上げられ、構成がしっかりしており、大人が使うような表現が含まれていたことから、注目を浴びた。このように、あらゆる活用方法が考えられるチャットGPTは企業でも導入が検討されており、大手企業「伊藤忠商事」は6月を目途に、専門組織を立ち上げると発表している。
チャットGPTを始める際の手続きは、メールアドレスや電話番号、パスワードを登録するだけで、5分もかからずに使用することができる。この記事を書くにあたり、筆者もチャットGPTを利用してみた。
「あなたはバイクエキスパートとして、バイク初心者にオススメの車種を教えて下さい」と質問。その結果、「ホンダCB300R。中小型排気量エンジンを搭載し、スポーティなデザインが特徴のバイクです。車体が軽く、乗りやすいため、初心者の方にも扱いやすいです(原文ママ)」と回答が返ってきた。ホンダで言えば、CB250Rやレブル250などの名前が挙がると思っていただけに、まさかのチョイスに少し面食らってしまった。
チャットGPTを利用するにあたっては、いくつかの注意点がある。まずは、情報の信憑性だ。上記のやりとりのように、正確な情報と判断するかは、使用者にゆだねられる。また、チャットGPTは2021年9月までのデータを使用しているため、同年10月以降の出来事については知識が限られていることにも注意が必要だ。
続いては、個人や社内情報など機密事項を入力しないこと。チャットGPTは、利用者が入力した情報の内容を学習しながらユーザーへ返答を行う。そのため、情報漏洩のリスクも考えられるのだ。チャットGPTを巡っては、各国が規制を模索。EUでは、AIが作成した文章や画像に“メイド・ウィズAI”というラベルを表示させる案なども出ており、規制新法を検討すると共に、年内の域内合意を目指している。
大きなメリットがあれば、深刻なデメリットもあるのがチャットGPT。今後、私たちの生活の中で身近なサービスになることは間違いないが、その使い方には注意が必要だ。
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