ショップパーツ・工具

そのお悩み、サポート企業にお任せあれ! Vol.3

公開日: 2025/01/07

更新日: 2025/01/14

サポート企業紹介もなんだかんだで3回目。ライダーの皆さまに、ぜひ役立てていただければと思ってます。今回はワイヤー&ケーブルが専門、そしてマフラーの補修からワンオフまで対応するプロフェッショナル×2社をご紹介です!

現物合わせで作り出す力

ワイヤー&ケーブルでお困りではないですか?
ワイヤー&ケーブルでお困りではないですか?

創業以来、一貫してワイヤーとケーブル類だけを扱ってきた東栄自動車。アクセルやクラッチ用のワイヤー類、それにメーター用の回転ケーブルなどを用意してもらう事が可能。注意すべきは、車両ごとに用意しているのではないため車名を告げても対応してもらえないところ。

実は同じ物を一から作って用意するので、長さやアウターを合わせ、両端を処理する(カシメやタイコなど)には現物を預ける(切れていても可だが、切れた先も必要)のがマストとなる。また同じ物を作るためには現物のアウターやカシメ金具などを流用するが、複数本の製作依頼では現物を元に作成する事になる。その際どうしても専門の外注業社に発注する必要があるので、コストの面から2~3本で頼むのではなく、数をまとめて頼むほうがお勧めなのだそう。なので少数依頼にも対応するが、愛好家クラブや専門ショップなどからの大量発注が多いという。

代表取締役:髙橋竜也さん
代表取締役:髙橋竜也さん

ちょっと面白いのがワイヤーのバリエーション。巻数を変えても同じ外径に収める事が可能だったり、コーティングされたワイヤーなどもあるので、タッチを変えたり耐久性を高めるなんて相談ができるかも知れないと感じた。それにハンドルを変えた際など、取り回しの関係でワイヤー&ケーブル類の長さを変えたい場合も相談してみるのが良さそうだ。

既にワイヤーとケーブル類が部品として揃わない旧車だったり、カスタムによって長さが合わず頭を抱えているのであれば、是非とも相談してみてはいかがだろう。

素材の特性を理解して復元

性能の追求はもちろん!仕上げの美しさも思うまま!!
性能の追求はもちろん!仕上げの美しさも思うまま!!

マフラーの補修とワンオフ製作が依頼できるサポート企業はSSPファクトリー。確かなノウハウと技術により、凹みもキズも補修はお手のもの。特にチタンに関しては、見た目で補修跡を判別するのが難いほど綺麗に復元してくれる。

驚くべきは仕上げのテクニック。シンガネと呼ばれる金属の芯を内側に当てて叩きながら形状を修正し、穴埋めの溶接跡や地面で擦れてガリガリの表面はサンダーで削って滑らかにするのだが、そこから先の工程を変える事でポリッシュ、焼き目、ノンポリッシュ(サンドブラスト)といった仕上がりに区別される。転倒によりガリってしまった表面が滑らかに修復されるだけではなく、元がどの仕上がり仕様であっても、全く遜色ない状態にまで美しく復元されてしまうのだ。

代表取締役社長:坂本美也さん
代表取締役社長:坂本美也さん

しかも元の仕上がりとは別の仕上げもオーダーできるので、万が一気分が変わってしまったとしても気にせず別の仕上がりを頼んでしまえるのだから本当に素晴らしい。例えばノンポリッシュ仕上げからポリッシュ仕上げに変えてしまったり、ノンポリッシュ仕上げから焼き目仕上げに変える…なんて芸当もお手のもの。

注意すべきポイントとして、チタンは熱によって色付いてしまう特性があり、それが塗装膜のように強力な表面を形成してしまうのだとか。そのため補修の最終段階でサンダーを使う工程や、焼き目仕上げから他の仕上げに変更するのに焼き色を落とそうとする際など、道具頼りで力技的にただ磨くだけでは逆に焼き色を付けてしまいかねないのだそう。やはりノウハウと技術が確かなSSPファクトリーの仕事は折り紙付きと言って差し支えないだろう。



text:隅本 辰哉



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