コラムコロナ

2009年の新型インフルエンザの再来か。中国で新発見された新型豚インフルエンザとは

公開日: 2020/08/03

更新日: 2021/06/21

 コロナ禍が収束せずに、世界中で感染者が増え続けているなか、中国で新たなウイルスが見つかった。「新型豚インフルエンザ」だ。“G4”と名付けられたこのウイルス(以下、G4ウイルス)は、パンデミックの可能性もあると言われている。もしこれが事実だとすれば、私たちの日常はコロナだけでなく、新たな脅威にも脅かされることになる。世界的大流行が懸念されるG4ウイルスとは、どのようなモノなのだろうか。

 中国の研究チームは6月29日、G4ウイルスを発見したとの論文を発表した。これによると、2016 年~2018 年に養豚が盛んな河北省と山東省で行った検査の結果、養豚場で働く従業員のうち10%超、一般市民のうち4.4%がG4ウイルスの陽性反応を示したという。そのため、すでに“ブタからヒト”へ感染が起きていることは明らかとなっている。

 豚インフルエンザの人への感染は症例が少ないため、あまり注目されるものではないが、今回のG4ウイルスが警戒されるのには、大きな理由がある。それは、“ヒトからヒト”へ感染する可能性があると言われているからだ。

 2009 年に世界的大流行を巻き起こした新型インフルエンザを覚えているだろうか。これも豚由来のものであり、G4ウイルスはこれと遺伝子の構造が似ているため、当時の新型インフルエンザと同様に、“ヒトからヒト”への感染が懸念されている。

 2009 年の世界的大流行は、新型インフルエンザに対する抗体をほとんどの人が持っていなかったために起きたもの。今回のG4ウイルスも、“ヒトからヒト”へ感染する新型インフルエンザとなれば、従来のワクチンでは対抗することができずに、パンデミックを引き起こすかもしれないのだ。

 中国の研究チームの論文を受けてWHO は、「新たなウイルスが何なのか理解するために該当論文を注意深く調べる」と語り、注視していることを発表した。一方、中国政府は、「最近発生した豚インフルエンザは新しいものではなく、容易に人間に伝染するものではない。G4に関する論文の内容は、マスコミによって誇張されたもの」と主張し、“ヒトからヒト”への感染リスクを否定している。

 豚インフルエンザの脅威については、2009 年の新型インフルエンザの死亡者数が2万人弱であったのに対し、「COVID ‐19」による死亡者数が7月20日時点で約57万人に達していることから、新型コロナウイルスほどのものではないと考えられる。けれども、コロナが世界中で蔓延している中、季節性のインフルエンザだけでなく、新型インフルエンザも流行するとなると、大変なことになるのは目に見えている。このトリプルパンチを防ぐためにも、いま行っている手洗いうがい、消毒、マスクの着用、3密を避けるなどの行動を、継続することが重要となるのは論を待たない。

 まだ“ヒトからヒト”への感染は確認されていないが、もしパンデミックが発生すれば、私たちのかつての日常はさらに遠のいてしまう。コロナ禍を通じて、「目に見えないウイルスへの恐怖」や「家族の大切さ」など、改めて気づかされることが多くあった。この気づきを、新たな日常に反映させていかなければならないのだ。

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