公開日: 2021/04/30
更新日: 2022/09/06
SSP(サイドスタンドプロジェクト)は3月29日、パラモトライダー体験走行会を開催した。場所は千葉県の袖ケ浦フォレストレースウェイ。この日、3月23日に発足したばかりの超党派によるバイカーズ議員連盟が視察に訪れた。
SSPは、脊髄損傷等の障がいを負ってもバイクに乗りたいという人々をサポートする活動を行っている一般社団法人。代表理事は「青木3兄弟」の三男、治親選手。昨年6月から、サーキットや教習所などで障がい者向けの走行会を実施している。練習用の補助輪付き車両の開発も行い、前回の開催では緊急エンジンストップリモコンに連動してリヤブレーキがかかるシステムを新開発した。
今回、この体験走行会をバイカーズ議員連盟が視察。会長の大岡敏孝議員をはじめ、横沢高徳議員や須藤元気議員らが訪れた。横沢高徳議員は全日本モトクロス選手権などに参戦したライダー。練習中の事故で脊髄を損傷し、車いすを利用している。この日は、息子であり現役モトクロスライダーの横澤拓夢選手の姿もあった。バイクに乗りたいと申し込みをし、親子で乗ることを楽しみにしていたという。この視察を通し、SSPとバイカーズ議員連盟とがプロジェクトの魅力を伝えると共に意見交換を行った。
走行したパラモトライダーは6名。それに対し、ボランティアスタッフ約30名がサポートに当たった。また、4名の障がい者が見学に訪れるなど、着実に活動は広がりを見せている。
船木さんは、このプロジェクトで初となる義足の参加者。現場でハンドシステムやビンディングで足を固定できるステップ等を搭載した試乗車の装置の仕様を変更しながらの走行となったが、久々のバイクでの走行を満喫していた。
そして、初参加となる樋榮さんは、障がい者になってからもバイクに乗っている経験者。普段、自らが乗っている車両と異なる車両を運転することで、健常者と同様、車両の違いによる楽しさを体験していた。
熊本から参加していたのは、女性ライダーの川口さん。いつかは自分のバイクで走るという夢に向かい、ボランティアスタッフと共にバランスが取れるように練習を行っていた。
障がいを負っていても健常者と一緒にバイクを楽しんでもらえる環境作りを進めているSSP。バイカーズ議連の視察や、参加者、見学者、ボランティアスタッフの増加など、バイクに対する夢と希望を応援する輪は、ますます大きくなっていく。
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