AJ高速道路

来年4月よりオートバイ高速料金が普通車の半額に!11月までの8ヵ月間、期間限定で実施

公開日: 2021/05/28

更新日: 2022/09/06

 オートバイ高速料金を普通車の半額とし、来年4月から11月まで実施することが確定した。この決定に基づき日本トレンドリサーチがアンケート調査を実施。その結果、自動車とオートバイ双方に乗る人の57.4%が料金値下げに賛成していることが明らかになった。

割引対象はETC車載器搭載車で100㎞以上走行した場合、対象期間は2022年11月までの土日・祝日

 かねてより懸案事項となっている二輪車の高速道路料金について、国土交通省は3月24日、自民党二輪車問題対策プロジェクトチーム(PT、逢沢一郎座長)の会議において、二輪車の高速道路料金を普通車の半額とし、2022年度より期間限定で実施することを発表した。

 割引が対象となるのは、ETC車載器搭載車で100㎞以上、走行した場合に適用される。対象期間は2022年11月までの土日・祝日で、NEXCOがこれまでに展開してきたETC割引プランの一環として展開されるが、利用前に事前申請が必要となる。値引額は既存料金の37.5%が引き下げられる。

 だが、SNSでは歓迎の声が上がる一方で、「なぜ週末しか適用されないのか」「100㎞以上に限定された理由は」などといった疑問の声も上がっている。これについて、全国オートバイ事業協同組合連合会(AJ)の石井大専務理事に聞いた。

 まず、「なぜ週末にしか適用されないのか」について。各種データを分析した結果、土日はツーリングライダーの割合が最も高いことが主な理由であり、これには通勤割引との兼ね合いもあるという。

 次に「100㎞以上に限定された理由」について。通勤割引(平日朝夕割引)は100キロ以内の設定であり、高速道路会社は、100キロ以内は通勤圏と認識していることが理由とのこと。また、地方の経済振興という割引プランの趣旨に合わないとの判断もなされた様子。

 続いて「計画から1年後ろ倒しとなったのはなぜか」という基本的な疑問についてだが、これはシステム変更に時間を要することが理由、としている。

 AJでは以前より高速道路料金問題について、普通車1、軽自動車0.8に対しオートバイは0.5という比率が最もバランスが取れているということを主張しており、この実現に向け長年にわたり、さまざまな活動を行ってきた。定率割引が実現すれば、初めて軽自動車と二輪車の料金に差がつくことになる。これについては、利用には様々な条件が提示されているが、より早い導入とより多くのライダーが利用できるよう関係各所に要望を行っている、とのことであった。

 高速料金問題のゴールは、二輪車の料金区分の独立と普通車料金の半額の実現。定率のツーリングプランは、ゴールに向かう途上にあり、前進であることに間違いない。導入により高速道路の利用が大きく拡大すれば、二輪車料金を値下げしても、料金収入の総額は減らないことは十分に考えられるだろう。

クルマにもバイクにも乗る人の57.4%が「普通車の半額割引賛成」

 では、今回の発表について、一般の人は、どのような意見を持っているのだろうか。日本トレンドリサーチは3月25日から31日までの1 週間、全国の男女2200名を対象に、「二輪自動車の高速道路料金を普通車の半額にする割引」に関するアンケート調査を実施した。その回答結果についていくつか抜粋してお伝えする。

 まず、自動車とオートバイについて、乗る(運転する)ことの有無について聞いた。

 自動車に「よく乗る」と回答した人は41.1 % 、「時々乗る」は27.1%で、合わせると68.2%の人が自動車に「乗る(運転する)」と回答した。

 一方、オートバイ)に「よく乗る」は4.3%、「時々乗る」は5.0%、「あまり乗らない」は5.7% 。オートバイに「乗る(運転する)」と回答した人は、全体の9.3%と1割未満にとどまった。オートバイにはスクーターも含まれるため、普通自動車免許で原付一種に乗る人も加えられているものと思うが、それを加味すると、かなり少ない結果であると考えられる。

 続いて、オートバイの「高速道路料金を普通車の半額にする割引」について。

 最も多かったのは「どちらとも言えない」の49.4%で、「賛成」は33.0%、「反対」は17.7%となった。この回答を質問1、2の自動車.二輪自動車に乗る人乗らない人別で集計したところ、次のような結果(グラフ5参照)となった。

※「よく乗る」「時々乗る」と回答した人は「乗る」、「あまり乗らない」「乗らない」と回答した方は「乗らない」にまとめて集計

「自動車も二輪自動車にも乗る」という人が最も多く全体の57.4 % が「賛成」と回答した。また、「自動車は乗らないがオートバイは乗る」という人については全体の36 .1 % が「賛成」と回答している。現役ライダーに賛成意見が多いのが確認できる。

 一方、自動車は乗るがオートバイは乗らないという人の48.7%は「どちらとも言えない」と回答している。

 また、自動車もオートバイも乗らないという人は、半数以上の56.9%が「どちらとも言えない」と回答している。オートバイに乗らないという人は「どちらとも言えない」と考えている人が多数を占めている。以下、回答理由の一部について紹介する。

オートバイはクルマに比べ道路の使用範囲が少ないので引き下げは妥当

「賛成」理由について
●安くなれば利用者も増えるし遠出もしやすくなると思う。(40代・女性)
●ガソリンの消費量が増えることで経済がまわる。(20代・男性)
●100㎞以上という制限が引っかかるけど、引き下げは賛成。できれば段階的に距離制限を短くしてほしい。(50代・男性)
●条件が厳しいので適用者は少ないのでは。(20代・女性)
●オートバイは道路の使用範囲がクルマに比べ少ないので、道路の維持費を考えれば妥当。(60代・女性)
●高速道路自体が高すぎる。旅行者が増えると地方にもお金が落ちるので、良いと思う。(40代・女性)

「反対」理由について
●オートバイだけというのはどうか。期間限定というのもよくない。昔の平日1000円を普通車にも適用し、土日のみの運用とすれば賛成。(50代・男性)
●二輪車で高速道路を走行することが少ない。乗っても100キロも走らないので反対。(40代・男性)
●条件が整っていないと使えないのはどうか。(30代・女性)
●オートバイは危険だし自動車側も近くにオートバイがいると気をつかう。高速道路での事故は被害が大きくなるので増えて欲しくはない。(50代・女性)

 日常的にオートバイを利用している人からは「少しでも安くなるのは嬉しい」という意見が多いのが確認できる。

 続いては、「現在、車両区分に基づき定められている高速道路料金について、適正だと思うか」という質問。「適正だと思う」は22・6%、「適正だと思わない」は38・6%、「わからない」は38・8%となった。

 回答理由は以下の通り。

「適正だと思う」理由について
●ある程度考えて設定している金額だと思うので。(50 代・男性)
●これ以上高くなると、利用するのに高くて困るし、宅配便などの料金も高くなって困る。安くすれば利用しやすくなる分、クルマの排気ガスの量も増えて地球温暖化に拍車がかかる。(40代・女性)
●安全対策、事故対策などのためにも高速道路の維持費は必要なので、現在の料金設定は仕方がない。(50代・男性)
●定額だと高い方に引っ張られて料金自体が高くなる。(60代・男性)

「適正だと思わない」理由について
●遠出する時に躊躇してしまう。家族で遠出すると、外出先でもお金を落とすのだから現在の設定は高い。(30代・女性)
●とにかく高い。海外は無料で通行できるところが多い。有料だったとしても日本の半額以下。(70代・男性)
●一時は無料化等の話が出たが、基本的には料金が上がるだけで何の改革もされていない。(50代・男性)
●オートバイの料金は高いと思う。半面、大型車は安いのでは( 40 代・男性)
●自動車の区分も雑な段階的料金だし、二輪に至っては250だろうが1200だろうが同じというのは納得いかない。(50代・男性)
●コロナ禍の今こそ、普通自動車での移動に割引などの措置が必要だと思うから。また利用者が減っている今だからできることがあるのでは。(40代・女性)
●もっと安くすべき。高速道路は、開業後一定期間を過ぎたら無料化するはずだったのではないか?(60代・男性)

 先にも述べたように、定率割引の実現は、軽自動車料金との格差の実現となる。そこをゴールとして考えれば、ゴールに一歩近付いたことは事実である。

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