ホンダEVニューモデル

電動スクーター「EM1 e:」発表、補助金利用で30万円を大きく下回る価格を実現

公開日: 2023/06/29

更新日: 2023/07/03

ホンダはバッテリーEV「EM1 e:」を8月24日に発売すると発表した。これは、法人向けではなくパーソナルユースを目的としたもの。価格は29万2000円と、電動としては安価な設定となっている。

一充電あたりの走行距離53kmを実現

2019年、ホンダはビジネスユースを目的とした「BENLY e:」、2021年にはビジネス用電動三輪スクーター「ジャイロ e:」と「GYRO CANOPY e:」を発売。これにより「Honda e: ビジネスバイクシリーズ」は完成した。

ビジネス領域での使用は、個人利用に比較するとかなり過酷だが、ホンダは最初、あえてこの領域から電動化に挑戦。そこで得た使用状況や使い勝手、交換式バッテリーの有用性について集約。それらの知見を元に改良点をピックアップし今回のリリースとなった。

動力用電源には、交換式バッテリー「HondaMobile PowerPack e:」を1個使用し、一充電あたりの走行距離53kmを実現した。シート下にはバッテリーを搭載するスペースの他、小物の収納が可能なラゲッジボックスを確保。また、フロント部内側には、500mlのペットボトルも入るフロントインナーラックと、携帯端末の充電にも便利なUSB Type-Aソケットを標準装備。通勤や通学、買い物など日常で使い勝手のよい機能を備えている。

懸案の使用済みバッテリーの処理についてだが、ホンダはバッテリーを回収するスキームを構築。今後、リサイクル、リユースなどで再活用するリソースサーキュレーションに取り組むことを表明している。

先にも触れたが、「EM1e:」の価格は29万9200円(税込)。法人向けと比べかなりリーズナブルな価格設定だ。加えて補助金も交付される。自治体によって異なるが、経産省から2万3000円、東京都では約3万6000円の補助が受けられるため、東京都在住者は約5万9000円の補助金交付額となる。つまり、実質24万円ほどでの購入が可能となるということ。ガソリン車の原付一種とほぼ同等の価格帯となるため、補助金制度はユーザーにとっては購入決断の強力な後押しとなる金額と言える。年間販売台数は3000台を見込んでいる。

SE Ranking

人気記事ランキング

2023年1月より電子車検証導入。二輪業界では、何がどう変わる?

来年1月、車検証が電子化される。二輪業界では何がどう変わるのか、販売店やユーザーのメリットは何か。...


2002年創業のサイドカー専門店、ブリストルドックスの専門スキルを紐解く

一般のカスタムのようにパーツをボルトオンすれば完成するほど、サイドカーの製作は甘くはない。東京都...


オフ車選びに悩んでいる方必見! 人気オフロードバイク足つき比較

HONDA「CRF250L」、YAMAHA「WR250」「セロ-250」、KAWASAKI「KLX230」! 250ccクラスのオフロード車4台...


二輪自動車整備士の講師が教えるバイクメンテ教室! ~ブレーキ編~

日常点検、皆さんやられてますか? 危険なトラブルの早期発見になる非常に重要なことです。今回は【ブレ...


原付免許の定義が変わる!? 現在検討中の法改正について詳しく解説!

法改正で原付免許の定義が変わるかもしれないといった話題が、最近インターネットで出ていたのをご存じ...


原付一種の新たな枠組み策定を巡る討論加速。2025年11月以降、原付一種はどうなる?

昨年11月、原付一種を除く継続生産車は「第四次排ガス規制」適用の期限を迎えた。これに伴い、ホンダの...


SUZUKI新型「GSX-S1000GX」スポーツ×アドベンチャーのクロスオーバーツアラー!

スズキのニューモデル「GSX-S1000GX」をバイクジャーナリストの小林ゆきさんが足つきインプレ。最新の電...


第51回 東京モーターサイクルショー ~Press Conference~

3月22日から24日までの3日間、東京都江東区の東京ビッグサイトで『第51回 東京モーターサイクルショー』...


2023排気量無制限カタナミーティングin小鹿野!

毎年、埼玉県秩父郡小鹿野町みどりの村駐車場で開催されている「排気量無制限カタナミーティングin小鹿...


2023年新車国内出荷台数 ~原一、10万台を割り込んだが原二の躍進で37万9800台と前年比3.0%のプラス~

2023年の新車国内出荷台数は国内4メーカー合わせて37万9800台(速報値・二輪車新聞社調べ)。原付一種が...