国内出荷台数コロナ

21年上半期の国内出荷台数、コロナ前の19年上半期数値を上回る結果に!

公開日: 2021/10/27

更新日: 2021/11/25

2021年上半期の国内新車出荷台数が各クラス合計で18万5307台(二輪車新聞調べ)であることが分かった。これは、前年同期比で18・6%増(2万9097台増)で、今も大きな問題となっているコロナ禍以前の2019年上半期と比べても多い台数。また、二輪車総需要でも20万4676台となり、20万台の大台を突破した。

出荷台数も需要台数も、前年同期比で全クラスがプラスを記録

<center>二輪車新聞調べ</center>
二輪車新聞調べ

二輪の国内新車出荷台数、総需要が明らかとなった。海外の生産拠点が操業停止に追い込まれたり、コンテナ不足が現在も解消されずにいるなど、懸念材料はあるものの、2020年の『国内新車出荷台数』は32万8346台(二輪車新聞調べ・国内4メーカー合計)と、前年比で1・1%の微減にとどまっている。むしろ、モノが作れない、モノを運べないという事態に見舞われながらも、その水準におさまったのは、消費者が二輪車に注目していることの現れだと言える。

では、今年はどのようになっているのか。今年1月から6月までの上半期における国内4メーカーの国内新車出荷台数(以下、出荷台数)を見ると、各排気量の合計で18万5307台。前年同期比で、2万9097台、18・6%の増加となった。実に、2割近い大幅な増加だ。ただ、昨年は前述した特殊な事情があったため、コロナ禍以前の2019年上半期データも表に入れてあるが、それと比べても、1万7205台、10・2%の増加となっている。「非コロナ禍」と比べても、1割以上も増えているのだ。

クラス別に見ると、原付一種が6万0717台(前年同期比0・4%増)、原付二種が6万7772台(同47・8%増)、軽二輪が3万0800台(同0・5%増)、小型二輪が2万6018台(同35・1%増)。全クラスともプラスになっており、特に大きく伸びたのは原付二種と小型二輪であるのが分かる。

また、『二輪車新車需要台数』では、原付一種と原付二種は国産メーカーの国内新車出荷台数だが、軽二輪と小型二輪は逆輸入車や海外メーカーを含む販売台数となっている。

需要台数も出荷台数と同様に前年同期を上回り、全クラス合計で20万4676台、前年同期比で3万5016台、20・6%の増加となった。コロナ禍以前の2019年上半期が18万1516台なので、一昨年同期と比較しても、2万3160台、12・8%の増加だ。

クラス別に見ていくと(原付一種と原付二種の台数は出荷台数と同一のため割愛)、軽二輪が3万7562台(前年同期比18・8%増)、小型二輪が3万8625台(同21・8%増)と全クラスとも増加。

2021年上半期は、出荷台数、需要台数ともに、全クラスで増加を記録。また、ともに2019年の台数も上回った。

原付二種の出荷台数が原付一種の台数を抜き、シェアトップ

<center>二輪車新聞調べ</center>
二輪車新聞調べ

小誌では以前、原付一種と原付二種の出荷台数逆転の可能性について触れた。2つのクラスの台数が年々接近していたからだが、今年上半期、原付一種の台数を原付二種の台数が追い抜いた。その差は7055台で倍以上の圧倒的な差がついたというわけではなく、また、保有台数でもまだまだ原付一種のほうが多い。しかし、需要の変化が起きているのは間違いない。現在の原付一種のポジションを原付二種が奪い取っていくのかどうか。今後のユーザーニーズをキャッチしていくためにも、短期的なデータ、長期的なデータ、様々な視点で動きを見ていく必要がある。

今年上半期における原付二種の出荷台数は、前年同期を5割近く上回る6万7772台。メーカー別に見ると、大きく伸びたのはカワサキ。出荷台数が3462台で、前年同期比で1110・5%の増加と、10倍以上も伸びた。同社の125㏄クラスには、「Z125PRO」があるが、人気車種であるだけに『次年度モデル以降の国内導入予定はない』とアナウンスされるほど。販売店からも「入ってきたそばから売れる」という声を多く聞く。

また、原付二種クラスは、国内4メーカーすべてが前年同期の出荷台数を上回っており、何か特定のモデルが飛び抜けて売れたから伸びた、ということではないのが分かる。

注目したいのは、趣味としても楽しめるタイプだ。カワサキの「Z125PRO」もそうだが、その他、ホンダの「モンキー125」「グロム」「ハンターカブ」「クロスカブ110」などの人気も高い。スクーター系から他のカテゴリーに人気が移ったということではなく、趣味性の高いモデルの人気が上乗せされた結果が、6万7772台という数字に表れているものと考えられる。YouTubeでは、ハンターカブやクロスカブでキャンプツーリングなどを楽しむ動画をいくつも見つけることができる。人気のバイク系ユーチューバーがインフルエンサーとなっているのも大きいだろう。

台数が逆転されたといっても、原付一種もわずかながら前年同期比でプラスを記録している。ただ、原付一種クラスが厳しいことには変化はないだろう。日常の足として原付二種が躍進し、ラストワンマイルの乗り物として電動モビリティも伸びてきている。その狭間にある原付一種が、どのような役割を担っていくのか。それを明確にしていくことが原付一種の未来を作るのだ。

軽二輪・小型二輪の需要台数は7月以降も前年同月比プラスで推移

<center>二輪車新聞調べ</center>
二輪車新聞調べ

軽二輪クラスは出荷台数が3万0800台で、需要台数が3万7562台。ともに前年同期比でプラスとなっている。

販売ランキングを見ると、「レブル250」「PCX160」「ZX‐25R/SE/SEKRTエディション」「セロー250」「YZF‐R25/ABS/MT‐25」「Vストローム250」など、様々なカテゴリーがベスト10にランクインしている。

軽二輪クラスでも大きく帯びたのがカワサキ。2020年上半期の需要台数が1837台だったのに対し、今年上半期は3990台で117・2%の増加と、倍以上になった。同社のこのクラスを牽引したのは、ZX‐25Rシリーズ。250㏄クラスに久々の4気筒モデルが登場というニュースは、大きな話題となった。

スズキも需要台数が前年同期比で55・1%プラスの6392台と大きく伸びた。Vストローム250のほか、「ジクサーSF/250」「GSX250R」も人気となった。

小型二輪クラスは出荷台数が2万6018台、需要台数が3万8625台。軽二輪同様、両台数ともに前年同期を上回った。前年同期比でマイナスとなったのはカワサキのみで、他メーカー(外車・その他含む)はプラスを記録した。

販売ランキングでトップとなったのは、ヤマハ「SR400」。普通二輪免許で乗れる400㏄までの小型二輪需要台数は上半期で1万台を突破。これは2008年以来、13年ぶり。

401㏄以上のクラスでは、相変わらずカワサキ「Z900RS/カフェ」が強い。同モデルは前年同期比で台数が減少したにも関わらず、今年上半期も401㏄以上のクラスで販売数トップなのだから、いかにZ900RSの人気が高いかを物語っていると言えよう。

<center>401㏄以上クラスで販売数トップのZ900RS/カフェ</center>
401㏄以上クラスで販売数トップのZ900RS/カフェ

さて、各クラスとも増加となった今年上半期の出荷台数と需要台数。下半期はどうなるのだろうか。全国軽自動車協会連合会の軽二輪および小型二輪の7月からの販売台数データを見ると、まだまだプラスを維持したまま推移している。シェアの大きな原付一種と原付二種がどうなるかで変動はあるだろうが、軽二輪と小型二輪を見る限りでは、下半期に大きく失速するということはないように感じる。

上半期の台数を単純計算して2倍にすると、出荷台数は37万1000台弱となり、2015年レベルにまで持ち直す。もし、下半期にさらに伸びれば、2014年以来となる40万台の大台も期待できる。

需要台数も、上半期を単純に2倍すると41万台弱。2015年以来の40万台以上という数字に現実味が出てきている。

二輪に注目が集まっている今を「コロナバブル」と呼ぶ声も聞かれるが、バブルで終わるのか、続くのか。原付一種の未来もそうだが、どのような提案で二輪を訴求していけるかが、これからの重要なカギとなる。

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