公開日: 2022/03/31
更新日: 2022/09/06
昨年12月10日、驚安の殿堂ことドン・キホーテがプライベートブランド「情熱価格」より発売し、話題になっている製品がある。「Android TV機能搭載チューナーレススマートテレビ(以下、ドンキのチューナーレステレビ)」だ。同製品は現在、品薄状態となるほど人気となっているが、はたしてどのような魅力があるのだろうか。
ドンキのチューナーレステレビとは、地上波放送が映らないテレビ。つまり、名前にもあるようにテレビチューナーをあえて取り付けていない、ネット動画専用のテレビなのだ。
解像度はフルHDとなっており、ブルーレイディスクも問題なく視聴できる。また、HDMI端子を搭載しているため、パソコンのモニターを表示したり、ゲーム用モニターとしても使用することが可能。さらに、Chromecast機能も内蔵しており、スマホに保存した写真や動画などを映すだけでなく、スマホゲームを大画面で楽しめる。
ドンキのチューナーレステレビについて、地上波放送が見られないなら意味がないのでは、と思う人もいるかもしれない。けれども、発売を開始した2ヵ月後には、発売時と同数の6000台を再販するほどの人気。この理由としては、同製品の3つの魅力が挙げられる。
まず1つ目は、NHKの受信料が不要ということだ。放送法第64条には、「NHKの放送を受信することができるテレビをお持ちの場合、NHKと受信契約をしなければならない」との記載がある。けれども、ドンキのチューナーレステレビは前述の通り地上波放送が映らないため、これに該当しない。
2つ目は、リモコン一つでネット配信が見られることだ。本来、ユーチューブやアマゾンプライムビデオ、ネットフリックスなどをテレビで見るとなると、アマゾンの「Fire TV Stick」やグーグルの「Chromecast with Google TV」などのストリーミングデバイスが必要となる。けれども、同製品はそれらが不要なため、アプリをインストールすれば、すぐに様々なコンテンツを楽しむことができる。
3つ目は、価格が安いということだ。販売価格(税込)は42インチが3万2780円、24インチが2万1780円。どれくらい安いのかというと、インターネットで「42インチテレビ フルHD」と検索した際にヒットしたシャープの製品で4万5000円以上。ドンキのチューナーレステレビとの差額が1万円以上となっていることから、同製品の安さが伺える。
ドンキのチューナーレステレビは、ネット配信しか見ない、そもそもテレビが必要ない、といったユーザーの需要にピンポイントで刺さり、一定以上の人に受け入れられている。スマホの普及とともに加速している、今日のテレビ離れの現状を表していると言えよう。
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