公開日: 2022/09/12
更新日: 2022/09/12
400cc。普通二輪車免許で乗ることができ、ボディサイズは大き過ぎず小さ過ぎず、パワーもあり過ぎずなさ過ぎず。日本の交通法規や道路事情を考えると、乗りやすく使いやすい排気量だと言える。その400ccクラスにおいて、人気の高いモデルは何か。
昨年の小型二輪新車販売台数(二輪車新聞調べ)を見てみると、251ccから400ccの上位5機種は、1位から順にヤマハ『SR400』、ホンダ『GB350』、カワサキ『Ninja400/KRTエディション/Z400』、ホンダ『CB400スーパーフォア(以下、CB400SF)/スーパーボルドール』、ホンダ『400X/CBR400R』。
SR400は、401cc以上を含めたランキングでも1位となっている。また、このランキングの中で昨年、取材等でよく耳にしたのはGB350。昨年4月に発売されてから、瞬く間に人気となり注文が殺到。コロナ禍の影響や半導体不足の問題などから供給に遅れが生じ、現在でもまだまだコロナ前の状態には戻っていない。密にならない乗り物として二輪車に注目が集まっているだけに、売りたくても売れないというのは販売店にとって大きなストレスだろう。また、それはユーザーにとっても同じ。早く乗りたいのに納期がいつになるか分からないなどは、大きなストレスになっているだろう。
そのような中でも、全国軽自動車協会連合会の公表している小型二輪車新車販売台数データ(401cc以上のモデルを含む)を見ると、今年1月から7月までの累計が前年比22.7%増の5万9200台。コロナ前の2019年と比べても、1万8000台強も増えており、今も好調さをキープしていることが確認できる。
さて、前段では新車販売台数に触れたが、バイク好きな人が好きなバイクは何なのだろうか。販売台数ランキングとは違いがあるのだろうか。「買う」のと「好き」なのでは、違いがあるのだろうか。
それを知ることができるのが、日本トレンドリサーチとRIDEZが共同で行ったアンケート『好きな400cc(中型)国産バイク』だ。事前調査で「バイクが好き」と答えた全国の男女350人が同アンケートに回答を寄せている。その結果が表1。
1位となったのは、ホンダ『CB400SF』。以下、5位までカワサキ『Z400』、ホンダ『CBR400R』、カワサキ『Ninja400』、ヤマハ『SR400ファイナルエディション(以下、SR400FE)』と続く。大きくは変わらないように感じるが、販売台数では2位となっていたホンダ『GB350』はベスト10圏外となっている。
アンケート結果では、選んだ機種へのコメントも掲載されているので、そのいくつかを紹介しておく。
「CB400SF/エンジンがまずは4気筒であることや、車体のデザイン形状がとても好きなので。またエンジンの排気音がとても良い」
「Z400/見た目がスタイリッシュだから」
「SR400FE/シングルの排気音と長年にわたり製造されてきた歴史に裏打ちされた地道な人気がある」
1位となったCB400SFだが、令和2年排出ガス規制の適用に伴い、ホンダからは「10月生産分で生産終了」とアナウンスされている。同車に限らず、国内4メーカーの全ラインアップの約1割が生産終了となる。1992年の発売以来、ユーザーからの高い人気を維持し、昨年の販売台数ランキング、今年実施された好きな400ccランキングでも上位に顔を出すCB400SF。新車ではもう手に入らなくなるモデルなので、中古二輪車市場を活性化させる可能性は大いにある。それだけに、これからの動きに注目しておきたい1台だ。
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