公開日: 2020/06/23
更新日: 2022/08/26
「K-SPEED」。タイに拠点を置くカスタムバイクメーカーで、日本ではもしかするとまだ聞き馴染みはない名前かもしれないが、タイではカスタムバイクと言えば「K-SPEED」と名が上がるほど超メジャー。タイ・ホンダやヤマハなどからモーターショーに展示するためのショーカー製作の依頼を受けるほど、仕上がりデザインや質への評価は高い。
実際にタイ・ホンダのコンセプトモデルとしてショーに展示されたK-SPEEDの手掛けたスーパーカブが大きな話題となり、市販を求める声が続出。数年の時を経て市販化モデルとして誕生したのが「TOKYO STREET」である。
「K-SPEED」がカスタムしたスーパーカブ「TOKYO STREET」は、昨年7月より世界に先駆けて日本での販売を開始したばかりで、街で見かけるレア度はかなり高い。K-SPEED代表でありデザイナーのタナディット氏は日本が大好きだそうで、「TOKYO STREET」は、タナディット氏のイメージする日本的な美意識が存分に反映されたデザインだ。
スーパーカブの完成されたデザインをカスタムするのは非常に難しく、話題になったショーモデルのデザインをできるだけ踏襲しながら、さらに市販化のための規約のクリアなど課題は多かったようだ。削りすぎず足しすぎない。シンプルでありながら美しい。
そうしてできあがった「TOKYO STREET」は、スーパーカブらしさがありながら、スーパーカブとはまったくの別物に仕上がっている。日本正規代理店となるK-SPEED Japan代表の松竹氏は、美しいものやかっこいいと思うものを日本に紹介したいという思いがあったという。「TOKYO STREETは、かっこいいバイクに乗りたいという欲を満たしてくれる、満足度の高い作品です」。
タナディット氏の手掛けるカスタムバイクは、アート作品であり、ただの乗り物と思っては販売しないと続ける。時計やアクセサリーのように、贅沢品という位置付けかもしれないと松竹氏。乗っていれば確実に注目を浴びるバイクというレア度も大切にしたい、という思いを語ってくれた。だからこそ誰も彼もに売りたいわけではない。所有したユーザーの満足度がさらに高まる、そんな特別感を抱かせてくれる販売スタイルも参考にしたい。
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