公開日: 2025/08/28
更新日: 2025/09/01
日本二輪車普及安全協会(倉石誠司会長)は6月23日付で新専務理事に髙橋亮氏が就任したことを発表した。
髙橋専務理事は1988年、ホンダ技研工業に入社。ホンダモーターサイクルジャパンなどを経た後、ホンダ・モトル・デ・アルゼンチーナS・A(アルゼンチン)、エイシャンホンダモーター(タイ)など海外赴任も経験。2023年にタイから戻り、二輪・PR事業本部二輪事業統括部事業企画部部長に就任。そしてこの度、日本二普協に活躍の場を移した。同氏は今回の就任にあたり、次のように抱負を語る。
「社会と二輪車とが共生できる環境づくり。これが目指す姿です。より安全で快適なバイクライフを送れる社会を目指し、二輪車ユーザーを取り巻く環境整備に努めます」
同協会が現在、推し進めている主要事業は、①「安全防犯事業」②「管区用整備事業」③「普及促進事業」の3つ。①は安全運転を普及させるためのユーザー意識と技量の向上を図り各種活動を推進するもの。防犯はユーザー・販売店・関係機関をつなぎ、多面的なユーザー盗難防止、多面的な盗難抑止を図ることを目的としている。この具体的活動が「安全運転講習」「防犯登録/盗難照会」だ。
次いで②。「二輪車の使いやすい環境づくり」が目標。既存・新規ユーザー双方に長くバイクに乗り続けてもらうには、二輪の利用・流通環境の向上は不可欠。「バイクに乗って良かった」と思われるような取組みの推進が「全国バイク駐車場案内」となる。
③は「乗っても観てもバイクは楽しい」がコンセプト。二輪の爽快感や躍動感を多くの人に体験してもらい、二輪車が地球環境や地域社会に役立つことも知って欲しい、という思いに基づき多彩なイベントや啓蒙活動を続けている。これが「東京・大阪モーターサイクルショー」であり「JAPANRIDERSCAFÉ」だ。これらの事業のなかで、ユーザーにとって最も身近かに感じられるのは、モーターサイクルショーだろう。これについて髙橋専務理事は次のように語る。
「昨年より、東京モーターサイクルショーも主催しています。しっかりとした運営のためには目的を明確にし、それを関係者と共有する。これにより国内二輪産業の振興、健全なモーターサイクル文化の醸成・普及などの業界発展に寄与できる。そんな思いを抱きつつ取り組んでいます」
今後の課題として同氏は、防犯登録の加入率の増加、安全運転講習の拡充、そして教会活動の認知度アップを挙げる。言及したのは15歳から20代の事故の状況について。
「件数は減っていますが、15歳から20代の二輪死傷者数は他の年齢層に比べ非常に多い。ビギナーライダーも多いので、ここを減らすためのアプローチとして、初心者にフォーカスした安全運転講習を展開しています」
安全運転講習は30年にわたり「グッドライダーミーティング」という名称で開催してきたが、昨年度より「Basic Riding Lesson」へと名称変更し、ビギナーに特化したレッスンへと生まれ変わった。昨年度は全国88か所で開催し約2300名が受講した。今年度は91か所3000名が目標。他にも「社会と二輪車とが共生できる環境づくり」を念頭においた様々な事業を行っているが、目指す姿について、髙橋専務理事は「より安全で快適なバイクライフを送れる社会」と強調する。
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