特集モトクロスビジネス

新WEBサービス「MX entry」で、 モトクロス競技の受付業務が グンとラクに!

公開日: 2020/06/24

更新日: 2022/08/26

基本利用料は無料。ユーザーのエントリーがあった場合、10%の決済手数料が発生

 レースの運営において、誰が参加するのか、料金の支払いは完了しているか、どのクラスに参加するのか、ゼッケンは…などなど、主催したことのある人ならご存知だと思うが、レースのエントリー受付業務には、何かと手間や時間がかかる。

 それらを省力化できないかというのは、レース運営に携わる人にとって、共通の思いなのではないだろうか。それに応える新しいWEBサービスが、9月24日にスタートした「MXentry」。このサービスを運営するのは、株式会社GMW。同社は愛知県名古屋市にある、インターネットポータルサイトの開発や運営を行う会社だ。

 利用方法はいたって簡単。レース主催者はMXentryに会員登録すれば下準備は完了。あとは必要な情報を入力するだけ。では、どのようなことができるようになるのか。それは、図にもまとめたが、「イベント管理」「エントリー管理」「売上精算」の3項目。

 まずは「イベント管理」。レースに関する情報の入力と、入力した情報の一般への公開。いつ、どこで、どのようなタイムスケジュールで、どういったレースイベントが開催されるのか。参加可能な排気量帯や参加費用はいくらなのか、などを告知する項目だ。必要な情報を登録するとイベントページが自動で作成され、MXentryの「新着イベント」や「現在エントリー受付中」に掲載される。

 次の「エントリー管理」では、受理されたエントリーや、決済が完了しているかをチェック。決済は、クレジットカード決済やコンビニ決済、銀行振り込みなど、ユーザーの都合に合わせた支払い方法を選択できる。

 そして、「売上精算」。精算することで、ユーザーから支払われたエントリー料金を受け取ることができる。MXentry上で、レースイベントの告知からユーザーエントリーおよび決済の状況確認や精算までをスムーズに行うことができるのだ。ここで省けた時間と手間は、質の高いレースイベントの運営や開発に充てられるので、参加者の満足度向上にも役立つ。

 そのほか、お知らせ機能やメッセージ機能など、イベントに参加するユーザーとのコミュニケーション機能も提供されている。これら一式の基本利用料は無料。ユーザーのエントリーがあった場合、10%の決済手数料が発生するシステムとなっている。

モトクロスに特化した「MXentry」は、 原社長の趣味から生まれた !?

レース主催者が入力した情報は「現在エントリー受付中」や「新着イベント」などに掲載
レース主催者が入力した情報は「現在エントリー受付中」や「新着イベント」などに掲載

 MXentry を運営する株式会社GMWは、これまで「腐女子の為のSNS」や「クラウド製本サービス」など、二輪とは畑違いの分野にサービスを提供してきている。それがなぜ、二輪分野に進出したのか。「それは、私の趣味がモトクロスだからです(笑)」

 こう話すのは、GMWの代表取締役・原綾志さん。「以前からオフロードバイクに乗ってみたい、モトクロスをやってみたいという思いがありました。たまたま仕事で知り合った人がバイクに乗る方で、その人に乗せてもらったのをキッカケに、自分でも楽しむようになりました。乗るようになってから3年ほどですね。いまは年に1〜2回ですけど、草レースのようなイベントに参加しています」

 自身がレースイベントに参加し、主催者とも話す間柄になっていく中で、もっと簡単にレース運営のできるシステムが作れるのではないかと感じたという。「二輪とは全く違う分野ですが、MXentryのベースになるような、似た仕組みを持ったものがありましたので、それが応用できそうだという感触がありました」

 それで出来上がったのが、MXentry。異分野とはいえ、もともとポータルサイトの開発や運営に携わってきた会社なので、ノウハウは十分にある。同社ではいま、二輪関係は原社長の趣味であるモトクロスに特化した同サイトのみの運営だが、いずれはオンロードへの進出も視野に入れているのだろうか。

「まだ、何とも言えません。MXentryが、主催者側からもユーザー側からも広く利用されるようになれば、可能性としてはあると思います。でも今は、レースを運営する方々にMXentryを利用してもらい、ユーザーの皆さんからも『モトクロスレースにエントリーするならここ』と認知されるよう、サイトを育てていくことが優先ですね」

 オフロード系のレースやイベントを開催している販売店は、無料の会員登録だけでもしてみてはどうだろうか。そして、レースやイベントを企画した際、試しに利用してみて利用価値があると感じたら、本格的に活用し始めるというのも一つの手段。基本利用料は無料なので、「イベントの告知をしたい」「レース運営を省力化したい」と考えるなら、試してみる価値は、大いにありだ。

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