公開日: 2026/01/28
更新日: 2026/01/29
日本自動車工業会、日本自動車部品工業会、日本自動車車体工業会、日本自動車機械器具工業会、日本自動車販売協会連合会の自動車5団体は1月6日、都内のホテルで「令和8年自動車5団体新春賀詞交歓会」を開催。片山正則氏の任期満了に伴い今年1月1日付で新会長に就任したトヨタ自動車 代表取締役社長の佐藤恒治氏が挨拶。続いての赤沢亮正経済産業大臣、金子恭之国土交通大臣が来賓として登壇した。
佐藤新会長は、自工会が新たに定めた重点テーマ「新7つの課題」について、キーワードは「国際競争力」。足元の厳しい環境を生き抜くため、そしてモビリティ産業として成長していくには、業界一丸となり「国際競争力」を高めていくことが必要。そのうえで、「人材基盤の強化」「サプライチェーン全体での競争力向上」「マルチパスウェイの“社会実装”を加速すること」のテーマのもと、1歩も2歩も踏み込み協調領域を具体化し実践を積み重ねていく、と決意を語った。
さらにはAIの活用についても言及。国際競争力を高めるには、自動車産業の強みを活かした「AIの活用」が重要。また、情報処理の領域にはガベージ、つまり質の低い情報からは、良い結果は生まれないという考えがある。「良質なデータ」こそが良いアウトプットを生み出す。現場には生産から物流、販売、整備まで、長年培ってきた技能と技術があり、それを支える人がいる。ここは絶対に失ってはいけない競争力の源泉。いまがこれを伸ばす時期だ、と力説した。
こうした強みや現場の技をデータに落とし込み、AIとロボティクスを組み合わせた「モノづくり」ができれば、新たな競争力となり、「日本の勝ち筋」にもなる。自動車5団体の知見を持ち寄り、取組みを進める、と決意を語った。また最後に、「難しいことは色々あるが、『元気があれば、なんでもできる』。そんな想いで新年をスタートしたい。今年1年、自動車5団体、そして550万人の仲間の力を結集し、元気よく、動き続けていこう」と前向きなメッセージを送った。
続いて赤沢亮正経済産業大臣が挨拶。世界では自国最優先の大規模な産業政策が行われ、自由主義経済の潮目が変わりつつある。国民生活や産業が影響を受けないようにすることが喫緊の課題、とした。
続けて、エネルギー供給が経済成長の妨げにならないよう物価高への対応に最優先で取り組んでいることを強調。物価を上回る賃上げ実現については、企業の成長・生産性向上を目指している中小企業や小規模事業者を全力で応援する。具体的には取引適正化を徹底するため、中小受託取引適正化法に基づき、新たな規制対象とされた協議に応じない一方的な内規決定の禁止などを徹底。また、受託中小企業振興法に基づき、サプライチェーンにおける他団体の事業者が連携する取り組み支援することを表明した。
中国によるレアアース等の輸出管理措置については、サプライチェーンへの深刻な影響を指摘。王文濤 中国商務部部長に強い懸念を表明し、適切な対応を取るよう要請したことを明らかにした。経済安全保障の観点から、重要な物資が特定の国に過度に依存することのない強じんなサプライチェーンを構築することを明らかにした。
自動車産業は、自動運転技術の進展、台頭する海外メーカーとの競争、米国関税の対応など大きな変革期にある。特に自動運転については、日本でも本格的な普及が近い。国交省では、自動運転の導入を目指す地方自治体に対する支援を通じて、全国の取り組みを促進するほか、国際的な基準作りにおいてもWP・29(自動車基準調和世界フォーラム)の副議長を国土交通省職員が務め、その議論を主導している。引き続き全力で取り組む、と語った。
また、アメリカで生産された自動車を簡便なカタチで日本に輸入する制度の導入について発表。これは国内メーカーにも日本車の逆輸入に活用可能なもの。積極的に検討して欲しい、と要望した。
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