モーターサイクルショーイベント日本二普協注目

「第53回 東京モーターサイクルショー2026」開催。400ccクラスがさらに熱く・厚く!

公開日: 2026/04/27

更新日: 2026/05/05

日本二輪車普及安全協会が主催する『第53回 東京モーターサイクルショー2026』が3月27日〜29日の3日間、東京ビッグサイトで開催された。出展者数は186者、出展車両数は544台。3日間で11万9266人(前回比0.4%増)が会場を訪れ、ジャパンプレミアやワールドプレミアをはじめとする展示車両に熱い視線を送った。

ホンダコライドンが、小さい頃からモビリティに触れる機会を創出

ホンダコライドンが、小さい頃からモビリティに触れる機会を創出
ホンダコライドンが、小さい頃からモビリティに触れる機会を創出

本格的なバイクシーズンの幕開けを感じさせる春のバイクイベント『第53回 東京モーターサイクルショー2026(以下、TMCS)』の会場に訪れたのは3月27日。メーカーそれぞれのブースや展示車両については様々なメディアが取り上げているので、小誌では特徴的だと感じたところをピックアップする。

TMCSの取材は平日の金曜日だったが、春休み期間中ということも関係してか、家族連れのほか、中学生や高校生と思われる姿も見られた。これには、子どもから大人まで大人気のゲームソフト『ポケットモンスタースカーレット』に登場する伝説のポケモンであるコライドンの姿を模したミライモビリティ『ホンダコライドン』の影響が多少なりともあるだろう。名前から分かるように、ホンダが開発したもので、3日間の会期中はライド体験ができたのだ。

昨今、若年層に対していかにバイクを訴求していくか、ということが二輪業界でたびたび話題になる。免許を取得できる年齢の16歳になってからバイクを訴求しても、そうそう馴染めるものではないという人もいるだろう。

思い起こしてみると、新車国内出荷台数がピークを迎えた1982年、当時の10代や20代の若者は、彼らが子供の頃からバイクに乗るヒーローが登場するロボットアニメや特撮実写番組に親しんでいた。古くは月光仮面、1970年代には仮面ライダーやデビルマン、勇者ライディーンなど、思い起こせばキリがないほどだ。言ってみれば、当時の若年層は小さい頃からバイクの影響を受けていたのだ。

小さい頃からバイクに触れられる環境というのは、二輪業界の未来を考えた時に重要なことのひとつだと思われる。その意味で、子供たちの注目を集めたホンダコライドンは大きな役割を果たしていたと言えよう。子どもを含めた若年層が目立っていたとは言っても、主体となっていたのはやはり中高年男性。それと、ここ数年、確実に増えている女性の姿も、これまでと同様、各ブースで確認できた。

また、これはあくまでも印象に過ぎないのだが、以前よりも大排気量バイクに興味を示す女性が増えた印象がある。ネットでも、大型二輪免許取得中という投稿や動画をたびたび目にする。コロナ禍で普通二輪免許を取った人たちが、大型二輪免許にステップアップする時期にきているのだろうか。

一般的に「コロナ禍」と言われるのは、2020年から第2類感染症から第5類へと移行した2023年の5月頃まで。ちょうどそのあたりから、バイクを降りる人が徐々に増えてきたということは、多くの販売店も口を揃える。だが、それ以降もバイクに乗り続けている人たちは確実に存在する。彼らにとっては、バイクが趣味のひとつとしてライフスタイルの一部になっていたりする。販売店としては、ステップアップや乗り換えなどのニーズを逃さずキャッチするためにも、ユーザーの動向は注意深く観察しておきたいところだ。

CB400SFをはじめとした普通二輪免許で乗れるモデルが充実

ホンダ『CB400SF E-Clutch CONCEPT』
ホンダ『CB400SF E-Clutch CONCEPT』

今回のTMCS以前から、徐々に盛り上がりを見せてきているのは、普通二輪免許で乗ることができる400ccクラス。TMCSでも、各メーカーからいくつもの魅力的な400ccモデルがラインアップされていた。

その中でも、高い注目を浴びていたのが4気筒エンジンを搭載したホンダのCB400SF E-Clutch CONCEPT(以下、CB400SF)とCBR400R FOUR E-Clutch CONCEPT。近くで見て感じたのは、Eクラッチの存在感の薄さだ。例えば、レブル250のEクラッチ搭載モデルでは、Eクラッチ部分がハッキリと分かるが、CB400SFはスッキリと収まっており、一見しただけではEクラッチ搭載車だとは気づきにくい仕上がりとなっている。

両車両とも参考出品ながら、常に展示車両の周囲には人が集まり、一般公開された27日13時以降は車両の撮影をするのにも一苦労だった。特に、CB400SFは先代のCB400SFが2022年に生産終了となっていたことから、CB400SFファンにとっては待望の登場だったことも関係しているだろう。

昨年の大阪モーターサイクルショーでコンセプトモデルが発表され、同年11月に発売されたCB1000Fが大きな話題となったのは記憶に新しいところ。CB400SFはそれ以上と感じられるほど、会場以外でも、メディアやSNSで盛んに取り上げられている。

今はまだ、いつ発売などの具体的な情報は出ていないが、ホンダのプレスカンファレンスでホンダモーターサイクルジャパンの室岡克博社長が「近い将来、お客様にお届けできるように、現在開発を進めています」と話しており、そう遠くない未来、登場することは間違いなさそうだ。

魅力ある400cc以下のバイクが二輪業界の未来を作る

ビモータ『KB399/ES』
ビモータ『KB399/ES』

他にも400ccクラスで注目を集めていたモデルがある。その中からいくつか紹介すると、ひとつはビモータのKB399/ES。搭載するエンジンはカワサキNinja ZX-4RRの4気筒。発売予定は2027年春頃と1年ほど先になるが、価格はすでに発表されていてKB399が税込146万6300円、KB399ESが税込245万3000円。

QJモーターの400ccクルーザー『SRV400VS/A』も注目のモデルだ。Vツインエンジンを搭載する本格派のクルーザータイプで、SRV400Aはクラッチ操作なしで走ることができるAMTが採用されている。ともに最高出力は34PSで車重も184kg。路面を蹴り出すような圧倒的なパワーではないが、快適なクルージングを楽しむことができる。

そして、トライアンフ。SPEED400、Scrambler400X、Scrambler400XCの400ccトリオに、今年、Tracker400、Thruxton400が加わり、ラインアップが一層充実。また、ロイヤルエンフィールドも、このクラスは充実している。その他、紹介しきれないブランドはまだある。ここに、CB400SFやCBE400Fが加わるとなると、さらに層が厚くなり、競争も熱くなる。厚くて熱い、それが今の400ccクラスだ。

125のボディに155ccエンジン搭載。XSR155、ついに国内導入

ヤマハ『XSR155』
ヤマハ『XSR155』

400ccクラスのメリットは、何と言っても扱いやすさ。それは単に手頃なパワーというだけではない。取り回しやすいボディサイズや車重。さらには免許も普通二輪免許で乗れるし、車検費用がかかる反面、乗りっぱなしにならずに整備された状態を維持しやすい。それらを考え合わせると、400ccクラスは「できる子」なのだ。

ここまで400ccクラスを中心に取り上げてきたが、もちろん、各クラスにも注目すべきモデルはたくさん展示されていた。軽二輪と原付二種からも、いくつか紹介する。

プロトが輸入・販売を展開するイタリアのブランド『モルビデリ』。250ccクラスのネイキッド『F252』、アドベンチャー『T252X』、クルーザー『C252V』をラインアップ。この軽二輪クラスから高速道路が使えるようになり、行動半径がグンと広がる。また、価格も大排気量モデルと比べると安価で求めやすい。このクラスの選択肢の増加は、ユーザーにとってもプラスであることは間違いない。

このクラスでは、国内導入が発表されたヤマハ『XSR155』の人気も高かった。XSR125の車体に155ccエンジンを組み合わせた、軽くてコンパクトなボディは、街乗りからツーリングまで幅広く楽しめそうだ。他にも、水冷単気筒250ccエンジンを搭載したサンダーモーターサイクルズのダートトラッカー『FTS250』が若い世代から注目されていた。

原付二種クラスで年代を問わず来場者が足を止めて見入っていたのは、ドレミコレクションが展示していたカワサキ『Z750FX/Z1000Mk2』仕様と『Z1/Z2』仕様のモンキーカスタムシリーズだ。

さて、今回は400cc以下を中心に紹介したが、それには理由がある。いきなり大型二輪免許を取得してビッグバイクに乗るユーザーもいるが、まずは普通二輪免許を取得し250ccや400ccクラスのバイクで楽しみを知り、大きなバイクへとステップアップするユーザーも数多い。つまり、二輪業界の未来を作る材料のひとつが、魅力ある400ccクラスのバイクだから、なのである。



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