公開日: 2021/03/19
更新日: 2022/09/06
滋賀県蒲生郡に日本が世界に誇るカスタムビルダーが存在する。その名はCUSTOM WORKS ZON。2007年に吉澤雄一氏を中心に設立され、ハーレーカスタムに関わる者でその名を知らない者はいない。輝かしい経歴は2007年のUSAラッツホールショーでの優勝から始まり、2015年にはHARLEY-DAVIDSON本社より日本のトップビルダー5社の1つに選出されている。同年のSTREET BUILDOFFでも優勝を果たし、その後も優勝・アワードは数知れず、その地位を不動のものとしている。
そんなZONの新たな挑戦の一つが2020年末に発表されたBMW K1600Bのコンプリートカスタム「STEALTH CROW」である。異次元の風貌を持つマシンはドライカーボンを纏い、ベース車からマイナス90㎏の軽量化を実現している。コンプリート車であるから、完成車を販売することは勿論だが、吉澤さんの発想はそれだけにとどまらない。ZONスタッフによる出張組付けサービスの展開である。
「パーツキットを送るだけではなく、我々が直接レクチャーしながら組み立てることで、カスタムの世界がもっと広がるのではないかと考えたんです。コンセプトは海外向けなので、組付けのミスを防ぎ、商品のクオリティを落とさない狙いもあります」
STEALTH CROWの反響はヨーロッパのフランス・ドイツ・イタリア・ロシアにまで及んでいる。カスタム車をビルダーが直接現地まで出向いて組み立てるというサービスには前例がない。そこにはZON のコンプリートカスタムが人と人とを結ぶ。吉澤さんの想いもあるのかもしれない。
そんな深読みをしてしまうのも、独創的で時には奇抜にさえ見えるZONのカスタムマシンが、ビルダーの自己満足のではなく、あくまで顧客の要望を第一に製作されているという事実があるからだ。
「あくまでお客さんの希望が優先です。お顔を見て、とことん話を聞いてからイメージを膨らませて、製作に反映させます。期待以上のものを完成させなければ意味がない」
ZONのカスタムバイクの美しさはモーターサイクルの枠を超えて、もはや芸術と言っても過言ではない。そんな作品を生み出してきた感性の源は一体何であるのか。
「コロナ禍以前は1年の半分くらいは海外にいたので、建築物や色んなものを見て感銘を受け、それを制作に反映させたり…、とにかくデザインできるものは何でも楽しもうという意識はありますね。型にはまらずにがむしゃらにやってきた結果、今があります」
コロナ禍において、二輪業界は新たな舵取りを求められている。世界に認められたトップビルダーCUSTOM WORKS ZONは、未来への指針である。
CUSTOM WORKS ZON( カスタムワークス ゾン)
https://cw-zon.com/c/
〒529-1607 滋賀県蒲生郡日野町木津185
TEL・FAX:0748-52-6410
人気記事ランキング