カワサキビモータニューモデル

カワサキ、ビモータの総輸入元として契約を締結。一部のプラザ店がビモータ正規取扱店に

公開日: 2022/01/27

更新日: 2022/09/06

株式会社カワサキモータースジャパンは昨年12月15日、東京都世田谷区のカワサキプラザ等々力で『Bimota KB4国内発表イベント』を開催した。当日は「KB4」を初公開。カワサキモータースジャパンがビモータの総輸入元となり、一部のカワサキプラザがビモータ正規取扱店となることを併せて発表した。

桐野社長がアンベール。日本で初お披露目された「KB4」

2019年、川崎重工グループ(当時)はビモータブランドの再生をサポートするため、ビモータと二輪車メーカーを共同設立。同年、イタリアのミラノで開催された『EICMA2019(エイクマ2019』で、ハブセンターステア機構を持ち「Ninja H2」のスーパーチャージドエンジンを搭載した「TESI-H2(テージH2)」が公開され、世界を驚かせた。

さらに同年、テージH2とは趣向の違う、カフェレーサースタイルを持つ「KB4」のイメージスケッチが公開されて注目を浴び、その登場が待たれていた。

ビモータがカワサキのZ1000のエンジンを搭載した「KB1」を発表したのが1978年、「KB2」が1981年、「KB3」が1983年。そして、「KB1」から43年が経過した2021年、エイクマ2021でKB4が公開された。

日本での初お披露目となったのは、12月15日に東京都世田谷区のカワサキプラザ等々力で行われた『Bimota KB4国内発表イベント』だ。

カワサキモータースジャパンの桐野英子社長の挨拶でイベントがスタート。会場となったプラザ店の店内には、一段高くなったスペースがあり、そこにベールに覆われたKB4が鎮座。ビモータブランドの概要説明終了後、桐野社長がアンベールし、KB4がその姿を現した(用意されていたのはプロトタイプ)。

また、イベントには、ビモータのCOOであるピエルルイジ・マルコーニ氏もオンラインで参加。KB4の説明をしたほか、メディアからの質疑応答にも応えていた。

日本に導入が予定されているのは200台で、発売予定は3月

KB4はテージH2とは異なり、Ninja H2のスーパーチャージドエンジンではなく、「Ninja 1000SX」のエンジンを搭載しているが、その点について、マルコーニ氏は質疑応答で以下のように答えている。

「ワインディングを楽しく走りやすいバイクを作りたかったので、性能も良く、トルクのあるエンジンを探していた。そして、電子制御も擁しているNinja 1000SXのエンジンが、楽しいライディングに合っていた。これらの理由からNinja 1000SXのエンジンがベストだと思った」

KB4はスペックが公表されており、最高出力は104.5kW(142PS)/1万rpm、最大トルクは111N・m/8000rpm。前後サスペンションにはオーリンズを装備。アルミ削り出しパーツやカーボン素材が使用され、徹底的に軽量化されたシャーシ。ホイールベースは1390mmと短く、俊敏なハンドリングを実現している。

特徴の一つがリアラジエター。理想的な重量配分を実現するため、シート下に配置。

「こちらもワインディングを楽しく走るために、ハンドリング、安定性を考慮しました。また、ラジエーターをシート下にしたことでホイールベースを短くでき、フロントの重量配分も54%にすることができた」(マルコーニ氏)

このイベントで発表されたのはKB4だけではない。KMJがビモータと総輸入元として契約したことも発表された。端的に言えば、ビモータ正規取扱店のカワサキプラザでビモータの車両が買える、ということ。

「ビモータ正規取扱店は、以前よりビモータの販売を行っているモトコルセ様、ビモータの取り扱いを希望されたカワサキプラザ店合わせて50店舗です」(KMJ)

1台いち台、イタリア職人の手で組み上げられた、ハンドメイドモーターサイクル。価格は、税込437万8000円。予定生産数は全世界500台で、そのうち日本に導入されるのは200台。発売予定は今年3月となっているが、初期販売台数に限りがあるため、商談権は抽選となっている(申込方法等は後日アナウンスされる)。

SE Ranking

人気記事ランキング

2023年1月より電子車検証導入。二輪業界では、何がどう変わる?

来年1月、車検証が電子化される。二輪業界では何がどう変わるのか、販売店やユーザーのメリットは何か。...


ヤマハ「XSR900」試乗インプレ!でっかいけど足つき良好!

バイクジャーナリストの小林ゆきさんが、2022年にフルモデルチェンジを行ったヤマハXSR900を試乗インプ...


【トップインタビュー】ハーレーダビッドソン ジャパン 野田 一夫 代表取締役

2022年、ハーレーは登録台数において1万台突破という大きな実績を上げた。これは過去6年間における最高...


2023年新車国内出荷台数 ~原一、10万台を割り込んだが原二の躍進で37万9800台と前年比3.0%のプラス~

2023年の新車国内出荷台数は国内4メーカー合わせて37万9800台(速報値・二輪車新聞社調べ)。原付一種が...


SUZUKI新型「GSX-8R」新時代のスポーツバイク! 豪華な電子制御を搭載!

2023年ミラノショーで発表されたミドルクラスツアラー、スズキ「GSX-8R」をバイクジャーナリストの小林...


オフ車選びに悩んでいる方必見! オフロードバイクの選び方!

今回、「ユーメディア湘南 オフロードワールド」様にご協力いただき、バイクジャーナリストの小林ゆきさ...


2002年創業のサイドカー専門店、ブリストルドックスの専門スキルを紐解く

一般のカスタムのようにパーツをボルトオンすれば完成するほど、サイドカーの製作は甘くはない。東京都...


川崎重工から独立分社化し「カワサキモータース」発足。2035年までに先進国向け主要機種の電動化を完了

川崎重工業株式会社は10月1日、「モーターサイクル&エンジンカンパニー」を分社化し、カワサキモーター...


知る人ぞ知る? 知らない人にも教えたい海外ブランド

クオリティが低いわけでもない。日本車とはひと味違う独特のデザインセンスがある。そのような海外ブラ...


【KTM編】BDSバイクセンサーメーカー別ランキング

BDSバイクセンサーのタイプ別ランキング(KTM編)では、サイト内のすべてのメーカー・排気量の一ヶ月間...