ビジネス

警察庁、原付区分見直しへの着手を表明。有識者検討会開催し年内にも結論?

公開日: 2023/10/09

更新日: 2023/10/12

以前から二輪業界で懸案事項となっていた、排ガス規制に伴う原付バイクの区分の見直しについて警視庁は9月7日、検討に着手することを表明した。

日本では、すでに2022年より第四次排ガス規制が適用されているが、原付一種については、規制に対する時間的猶予が認められ、2025年がリミットとなっている。この期限までに策を講じなければ、「国民の足」としての移動手段が奪われる、という危機感が根底にある。

エンジン最高出力を4kw以下に

道交法では50cc以下の車両が原付に区分されているが、125cc以下の車両についても最高出力を4kw以下にダウンすることで、原付区分とする、というもの。つまり「排気量または定格出力」から「最高出力」への定義変更である。

具体的な議論の進め方としては、有識者検討会を開催し、車両の走行評価や関係者からのヒアリングを通じて、安全性や運転の容易性等をポイントに検討する。第一回会議は9月11日に開催。会議は年内に3回ないし4回程度開催し提言をまとめる予定。

こうした背景には、周知の通り第四次排ガス規制をクリアしなければならない問題があるが、125ccを原付扱いにする理由としては、50ccエンジンでは、規制がクリアできないという技術的な問題がある。だが、125ccであれば、それが可能となる。年内に結論が出るのでは、との見方が支配的だ。



二輪ビジネス関連記事一覧注目記事一覧

SE Ranking

人気記事ランキング

2023年新車国内出荷台数 ~原一、10万台を割り込んだが原二の躍進で37万9800台と前年比3.0%のプラス~

2023年の新車国内出荷台数は国内4メーカー合わせて37万9800台(速報値・二輪車新聞社調べ)。原付一種が...


2023年1月より電子車検証導入。二輪業界では、何がどう変わる?

来年1月、車検証が電子化される。二輪業界では何がどう変わるのか、販売店やユーザーのメリットは何か。...


原付免許の定義が変わる!? 現在検討中の法改正について詳しく解説!

法改正で原付免許の定義が変わるかもしれないといった話題が、最近インターネットで出ていたのをご存じ...


ステマ規制で何がどう変わる? 「口コミ」のやらせ投稿は景品表示法違反に

10月1日より、ステルスマーケティングは景品表示法の規制対象となった。いわゆる「ステマ規制」だ。「消...


原付一種の新たな枠組み策定を巡る討論加速。2025年11月以降、原付一種はどうなる?

昨年11月、原付一種を除く継続生産車は「第四次排ガス規制」適用の期限を迎えた。これに伴い、ホンダの...


保有台数や世帯普及率に見る二輪業界の現状

新車供給が8~9割の水準に回復したことで、中古車相場も適正化に向かい始めた。その結果、コロナバブル...


インドアスポーツ施設『e-TRAIL PARK』が海老名にオープン。ここは、電動バイクのフィールドアスレチック!?

レンタル819を運営する株式会社キズキレンタルサービスは8月19日、神奈川県海老名市にあるショッピング...


「二輪車市場動向調査報告書」50代を境に、情報源の違いが明確に

日本自動車工業会は4月20日、2021年度版『二輪車市場動向調査報告書』の公開およびオンライン説明会を開...


二輪自動車整備士の講師が教えるバイクメンテ教室! ~ブレーキ編~

日常点検、皆さんやられてますか? 危険なトラブルの早期発見になる非常に重要なことです。今回は【ブレ...


川崎重工から独立分社化し「カワサキモータース」発足。2035年までに先進国向け主要機種の電動化を完了

川崎重工業株式会社は10月1日、「モーターサイクル&エンジンカンパニー」を分社化し、カワサキモーター...