公開日: 2025/10/13
更新日: 2025/10/15
鉛、リチウムイオンに次ぐ第3の選択肢として、ユーザーから高い注目を集めているバッテリーが、株式会社ナヴィックが総輸入代理店を務める『OUTDO(アウトドゥ)』の「ナトリウムイオンバッテリー」。クラウドファンディングサイトのマクアケでは、プロジェクトが大成功。11月末頃に自社ECサイトや全国のバイク用品店でも販売される予定。
バイク用バッテリーといえば、鉛バッテリーの他、最近ではリチウムイオンバッテリーもかなり増えてきたので、その2つを思い浮かべる人が多いのではないだろうか。
しかし今、バッテリーの第3の選択肢が日本に初登場し、注目されている。それが、『OUTDO(アウトドゥ)』のバイク用次世代バッテリーである「ナトリウムイオンバッテリー」。同製品の注目度がどれくらい高いのかというと、クラウドファンディングサイトのMakuake(マクアケ)で先行予約のプロジェクトを実施したところ、スタートからわずか15分で目標金額の10万円を達成。結果的に応援購入金額は目標金額の64倍以上となる641万0225円、サポーターと呼ばれる購入者は587人に及んだのである。
アウトドゥは28年にわたり、バッテリー開発に取り組んできた中国のメーカー。年間のバッテリー生産量は4000万台以上で現在、世界140か国以上で製品を展開。日本国内における正規総代理店は、自動車・バイク関連用品を取り扱う専門商社の株式会社ナヴィック(愛知県名古屋市)となっている。
マクアケでのプロジェクトは8月いっぱいで終了しているので、これからのスケジュールについて聞いた。
「今後、まずはサポーター様に製品を発送し、その後、11月末頃に弊社ECサイトや全国のバイク用品店様でも販売を開始する予定となっています」(ナヴィック広報)
かなり注目を集めているナトリウムイオンバッテリーだが、どのような特長があるのだろうか。それをまとめたのが2つの表。OUTDOのナトリウムイオンバッテリーは自己放電率が低く、車体に装着状態で最長12か月、棚保管で最長18か月の長期放置に対応。さらに軽さ、発火リスクの低さ、充放電サイクル3000回以上、環境配慮の高さ、寒さに強くマイナス25度でも始動が可能、密閉タイプなので縦置き/横置きなどあらゆる置き方に対応、交換頻度が低くて済むので優れたコストパフォーマンス、バッテリーの主要メーカーに幅広く対応など、ナトリウムイオンバッテリーの特長は多岐にわたる。
この中で特筆すべきは軽さと発火リスクの低さ。軽さは、同サイズ・同容量の同社バッテリーとの比較で約60%も軽くなっている。一例をあげれば、電圧(V)12で容量(Ah)4.5のナトリウムイオンバッテリー「NaCRX5L Pro」は、重量が0.7kgほどしかない。
発火リスクに関しても、ナトリウムイオンバッテリーが発火しないわけではないが、アウトドゥの製品は熱暴走を未然に防ぐため、バッテリーセル内に自動遮断装置(CID)を標準搭載。発火・膨張・爆発リスクを抑えている。
さて、次世代と聞くと、まだまだ未知の領域で信頼性はどうなのかという疑問が湧くだろう。しかし、BMW Motorrad World SBK Teamが公式採用している他、世界で活躍する日本人プロライダーの長島哲太選手がアンバサダーを務めるなど、信頼性においても安心感は高い。あやしいメーカーの製品なら、レーシングチームで採用されることも、有名ライダーがアンバサダーとなることもないだろう。
同社コメントにもあったように、ECサイトで11月末には発売予定とのことなので、マクアケで購入できなかった人も、情報を知った時にはマクアケのプロジェクトが終了してしまっていた人も、年内には手に入れられそうだ。また、ナヴィックでは同製品の販売店も募集しているので、その点でも興味のある店は問い合わせてみよう。
OUTDO(アウトドゥ) バイク用ナトリウムイオンバッテリー
BMWWorldSBK Team公式採用、日本トップライダーも認めた次世代OUTDOバイク用ナトリウムイオンバッテリー。軽量・高安全・2年補償付きで2025年ついに日本上陸!−25℃でも始動可能、長期間放置にも強く、超速充電対応。今話題の新構造バッテリーが日本のバイクシーンを変える。
OUTDO(アウトドゥ) バイク用ナトリウムイオンバッテリー
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