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3分でわかる中古車ビジネスの“ツボ” 『バイクレンタル』と『試乗会』って別物?

公開日: 2025/12/10

更新日: 2025/12/15

当たり前のことだが、『バイクレンタル』と『試乗会』は別物である。主にレンタルは仲間と、あるいはソロでツーリングを楽しむためのもの。一方の試乗会は、気になるバイクの感触を確かめたりするのが目的。その役割は、従来、異なるものであった。しかし最近、よりそのモノを知ってもらおう、という試乗を兼ねたレンタルの提案が少しずつ増えてきている。一例をあげると、電動の小型三輪モビリティ『e-NEO』の正規販売店『EV INNOVATOR』が、10月末から同社・本社所在地の渋谷において、スタートさせた『レンタル型試乗会』。

未知数の乗り物だから、『レンタル型試乗会』で深く知ってもらう

未知数の乗り物だから、『レンタル型試乗会』で深く知ってもらう
未知数の乗り物だから、『レンタル型試乗会』で深く知ってもらう

電動かどうかに限らず、三輪モビリティはまだまだ珍しく、街なかでそうそう目にすることはない。どう使うのか、どう楽しむのか、使い勝手はどうなのか、乗り味はどうなのか、安全性はどうなのか、などおそらく多くの人は「コレ」という答えを持ってはいないだろう。それだけに、試乗会の限られたコースや短い時間では確認しきれないメリットやデメリットを、レンタルを通して知ってもらう。ちょっと買い物に使ってみたり、遠出をしてみたり、街なかを走ってみたりなど、暮らしにどう組み込んでいけるかを、所有した時と同じ行動をすることによって自分の求めているものかどうかが判断しやすくなる。それこそがレンタル型試乗会の最大のポイントだろう。よくメーカーが実施する長期レンタルのキャンペーンなども同様だ。

ちなみに、同社のレンタル型試乗会は年内いっぱいまでの予定。募集枠は先着30名で上限に到達次第、受付終了となる。

小誌では以前、125ccや250ccエンジンを搭載した株式会社カーターの『APtrikes』を取り上げたが、ウェブ版での同記事は閲覧数が多く、そのことからも三輪モビリティへの注目度の高さがうかがえる。

『レンタル型試乗会』とすることで、走る・乗る以外の試し方に気づいてもらう

『レンタル型試乗会』とすることで、走る・乗る以外の試し方に気づいてもらう
『レンタル型試乗会』とすることで、走る・乗る以外の試し方に気づいてもらう

さて、話をバイクに戻すが、バイクもレンタル型試乗会には少なからず需要があるものと思われる。

数年前、ツーリング中のライダーにサービスエリアで話を聞いたのだが、そのライダーの乗っていたバイクはレンタルだった。

「バイク仲間とツーリングに行くためにレンタルバイクを借りました。『CB400SF』に興味があったので、借りてみました。ツーリングすることで、ああこういう感じなのか、というのが具体的に分かった気がします。こうやって乗ってしまうと、欲しくなっちゃって。ホント迷ってます」

そのライダーはCB400SFの試乗もしたことがあるようで、その時も購買意欲が高まったとのことだが、レンタルすることでそれがさらに強まったという。実際にそのライダーが購入に至ったかどうかは後追いできていないが、試乗もレンタルも購買意欲を高める効果があるのは間違いないといえる。

以下は、バイクレンタルをサービス展開している販売店に聞いた話。

「レンタルは、走る・乗るだけではないんです。お客さんにお聞きしたことなのですが、レンタルして自宅に戻り、ガレージに置く際の取り回しを確認したと言っていました。その方のガレージは広くはなく、しかも少し傾斜がついている。買ったはいいけど出し入れに苦労するようだと、乗る機会が少なくなる。せっかく買ったバイクならいっぱい乗りたいから、それを試したというのです」

一方の試乗会には試乗会の良さがある。興味のあるバイクにまずは乗ってみるということ。レンタルするとそれなりの金額がかかるが、試乗会なら有料の場合でもそう高くはない。レンタルするほどではないけど、などという時、気軽に試しやすいのだ。

そこで提案したいのが、単に試乗会やレンタルバイクと謳うだけではなく『レンタル型試乗会』という打ち出し。今までと何かが変わるわけではなく、打ち出し方が変わるだけ。それだけでも走る・乗るためにレンタルしていたユーザーに「そういう試し方があるのか」と気づいてもらうことができるのだ。

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