公開日: 2026/07/10
更新日: 2026/07/10
海水浴シーズンに突入し、家族連れや若者などで賑わう海。そんな海で注意すべきなのが、危険な生き物だ。
危険な生き物と聞くと、真っ先に「サメ」を思い浮かべる人が多いだろう。パニック映画の名作「ジョーズ」の影響もあり、人間を襲う恐ろしい存在という印象が強いサメだが、実際に襲ってくる可能性は意外にも低いという。
フロリダ自然史博物館がまとめている「ISAF(国際サメ襲撃ファイル)」のデータによると、2025年に世界中で発生したサメによる事故件数は105件。そのうち、ダイビングやサーフィンなどの趣味を楽しむ人の事故が全体の47%を占めている。また国内に目を向けると、同年の日本におけるサメの重大な被害は0件だった。このことからも、海水浴場といった沿岸付近では、サメに襲われる可能性が極めて低いことが分かる。
サメ以上に被害数が多く、警戒すべき恐ろしい生き物が存在する。それが「クラゲ」だ。JLA(日本ライフセービング協会)によると、2013年~2019年の7月・8月にライフセーバーが応急手当を行った件数は、年平均で約1万2200件。そのうち、クラゲによる怪我が約7800件と、全体の6割を占めている。
これほどクラゲの被害が多いのは、海水浴場の浅瀬や砂浜など、人のすぐそばに潜んでいることが要因の一つ。例えばアンドンクラゲは無色透明であるため、海の中での視認が難しい。そのため、気付かずに接近して刺されてしまうことが多いのだ。もし刺された場合、火傷痕のような症状が長い期間残るほか、遅延性アレルギー症状が現れることもあり、1週間ほど強いかゆみが続くという。
また、鮮やかな青色の浮袋が特徴的なカツオノエボシは、その派手な見た目から、つい素手で触ってしまう人が多い。特に好奇心旺盛な子供は、危険性を知らずに触ってしまうケースもある。たとえ死んで海岸に打ち上げられていても、体に非常に強力な毒が残っているため、絶対に素手で触れてはいけない。刺されてしまうと、強烈な電撃を受けたかのような激痛に襲われるだけでなく、アナフィラキシーショックによって全身性じんましんや呼吸困難などの症状を引き起こす危険性もあるのだ。
万が一刺された場合、患部を「擦る」「水道水で洗う」といった行動は絶対にしてはならない。クラゲの触手は刺激を受けることで毒針を発射するため、下手に真水や接触による刺激を与えると、傷を悪化させるだけでなく、さらに症状を広げる恐れがあるのだ。正しい対処法は、傷口を海水で洗い流し、決して素手で触らないこと。そして、応急処置の後に必ず病院を受診することが重要である。
クラゲの被害に遭わないためにも、「クラゲ防止用ネット」が設置されている海水浴場を選ぶのが対策として有効だ。しかし、クラゲの侵入を100%防げるわけではない。夏の海を安全に楽しめるよう、現地ではサンダルを履き、ラッシュガードを着用するなどして肌を保護し、見慣れない生き物には「近づかない」「触らない」ことを徹底しよう。
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