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YouTubeは宣伝・販促・ブランディングを効果に実践できる最強ツール

公開日: 2021/05/31

更新日: 2022/09/06

 YUさんのYouTubeチャンネル「愛車のある暮らし」のチャンネル登録者数は約5万人。新時代のインフルエンサーの存在に注目したい。

映像メディアで魅力的なコンテンツを配信

<center>YouTube yu.sr500/愛車のある暮らし</center>
YouTube yu.sr500/愛車のある暮らし

 2021年5月発表の総務省通信動向調査によると、2019年のスマートフォン保有率は、世帯全体の67・6%にまで増加。ライダーの生活様式を一変させた。それまで、オートバイに関する情報は二輪専門誌から得るのが普通であった。しかし、月刊誌に掲載されている情報は最新でも1カ月前のモノである。紙媒体が速報性でインターネットに抗う術はなく、事実、多くの出版社が大幅に落ち込んだ販売部数と、離散するスポンサーによる収益の落ち込みに喘いでいるのが現状だ。

 スマートフォンの普及で変化したのは情報分野だけではない。手軽に大多数の人間がコミュニケーションをとることのできるSNSの存在は、ライダーの価値観にさえ強い影響を及ぼしている。特にGoogleアカウントを取ればすべてのコンテンツを無料で閲覧・投稿できる「YouTube」の影響力は絶大と言って差し支えないだろう。

 高額な雑誌の広告料を支払うより、即効性のあるYouTubeを自社と商品のアピールとブランディングに活用するという流れは、二輪業界にも浸透しつつある。せっかくHPに多額の費用を投じても、ユーザーが閲覧してくれなければ意味がない。そこで注目されているのが強烈なインフルエンサーである「ユーチューバー」の存在。彼らの多くは撮影・編集・投稿までを少人数で行うため、コストパフォーマンスに優れている。

 そこで注目されているのが強烈なインフルエンサーである「ユーチューバー」の存在。彼らの多くは撮影・編集・投稿までを少人数で行うため、コストパフォーマンスに優れている。

自分が目立つよりも、楽しいを共有したい

<center>試乗会で自らカメラを回してインプレするYU</center>
試乗会で自らカメラを回してインプレするYU

 ここに紹介するYUさんの場合、登録者数は5万人に迫る。これは日本で販売されている人気二輪雑誌の販売部数に勝るとも劣らない。ユーザーが有料で購入する雑誌広告の費用対効果と単純に比較してはいけないが、「より多くの人間にダイレクトに情報を普及させる」という目的であれば、これほど強力なメディアはない。

 YUさんの日常をナチュラルに切り取った映像は、既存の雑誌、映像メディアにはない独特の世界感。しかも乗り物に対する造詣は深く、彼女の生配信には3万人以上の視聴者が参加した。様々な疑問に丁寧に答える彼女の姿がとても清々しく、印象的であった。

 YUさんは自己の経歴を紹介する中で「自分が目立つよりも、楽しいを共有したい」と発言している。メディア側がユーザーに寄り添い「共感」を得るという最も大切な基本理念。YUさんはそれを自然体で表現している。

 愛車は1983年式ヤマハSR500。このカスタムマシンが彼女の世界観で表現されると、とても魅力的なスペシャルマシンに変貌する。自己表現の手段としてバイクを利用する女性は数多く存在するが、YUさんのように「本物の乗り物好き」を違和感なく表現できるユーチューバーは多くは存在していない。彼女のような存在が、この混沌とした世界に鮮やかな色をつけてくれる。そんな期待を抱かずにはいられない。

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