ヤマハニューモデル

3代目MT-09は、最新技術により約4㎏の車重軽減を実現!

公開日: 2021/07/29

更新日: 2022/09/06

 ヤマハは6月25日、袖ヶ浦フォレストレースウェイで「MT‐09 ABS/SP ABS」「MT‐07 ABS」「TRACER9 GT ABS」計4車種のメディア向け試乗会を開催した。

 MT‐09 ABSは“The Rodeo Master”をコンセプトに、フルモデルチェンジが行われたロードスポーツモデル。トルクフルな888㎤3気筒エンジンや、最低肉厚1・7㎜の軽量CFアルミダイキャスト製フレームなどを新たに採用している。特に注目すべきは、ヤマハオリジナルのピンフォージドホイール技術により作り出された、世界最軽量級アルミホイール。アルミ材の独自開発と工法の確立により、鋳造ホイールでありながら鍛造ホイールに匹敵する強度と靭性のバランスを達成し、従来モデルより前後で約700gの軽量化を実現。これらの新技術によって車重を約4㎏軽減するなど、大幅に進化を遂げている。

 上級仕様のMT‐09SP ABSは、MT‐09ABSをベースにオーリンズ製のリアサスペンションやダブルステッチ入りシート、塗り分け塗装のタンクなどを装備。性能と質感を向上させたモデルとなっている。
 MT‐07 ABSは“Accessible MT with a Fitter Body”をコンセプトにマイナーチェンジが行われたロードスポーツモデル。2気筒エンジンの特性や軽快な操作性、個性的なスタイル、上質感などは従来モデルから継承しながら、アップライトなライディングポジションや、ローとハイビームを一体型としたバイファンクションLEDヘッドランプなどを採用。スタイリングを刷新し、総合的なパフォーマンスを高めている。

 TRACER9 GT ABSは“Multirole fighter of the Motorcycle”をコンセプトに開発されたスポーツツアラー。MT‐09 ABSをベースに、同モデル用に専用チューニングが施された新フレームや、優れた乗り心地と接地感をもたらすKYB製前後電子制御サスペンション、さらに新IMUを活用した運転操作を支援する各種制御などを搭載。高いスポーツ性能と実用性を兼ね備えている。

 MT‐09 SP ABS、MT‐07ABS、TRACER9 GT ABSは7月28日より、またMT‐09 ABSは8月26日より発売を開始。メーカー希望小売価格(税込)は、MT‐09 ABSが110万円、MT‐09 SP ABSが126万5000円、MT‐07 ABSが81万4000円、TRACER9 GT ABSが145万2000円。

バイクジャーナリスト小林ゆきさんによる試乗インプレッション

 フルモデルチェンジが行われたMT-09 ABSですが、車重を約4㎏軽くしたことで足回りが効くというのは予想していました。ただ、ここまですごいとは思わなかったです。グリップ感はアスファルトと一体化したような感覚があり、最初のコーナーを曲がっただけで、足回りの違いを実感することができました。従来モデルは少し荒々しさがありましたが、今回の3代目はそれを磨いて、上品な軽快感を感じ取れます。とにかく軽さが効いています。

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