公開日: 2023/04/24
更新日: 2023/12/14
人はそれぞれ、自分の“モノサシ”を持っているが、それに当てはまらないものについては、違和感を覚えるのが普通であり、場合によっては嫌悪感を抱く。それは相手のしぐさだったり表情だったり、あるいは言葉の使い方だったりと様々だ。
仕事で初対面の人と話をする機会は、ごく普通にある。度合いの差はあるだろうが、「この人はどんな人なのか」という意識は、双方が多少なりとも抱くもの。人はそれぞれ、自分の“モノサシ”を持っているが、それに当てはまらないものについては、違和感を覚えるのが普通であり、場合によっては嫌悪感を抱く。それは相手のしぐさだったり表情だったり、あるいは言葉の使い方だったりと様々だ。
これは、なにもバイクショップだけに限った話ではないが、二輪は日用品などとは違い、基本的に1回買ったらそれでおしまい、という商品ではない。多くの場合、継続的な付き合いが発生する。それだけに、一見客を逃さず、また、少しでも長く顧客でいてもらうためにも、以下について参考にしていただきたい。
まずは、スタッフの好感度。比較的人当たりもよく物腰も柔らかい人だとする。おそらく接客には何の問題もなさそうだ。だが、これが、ユーザーがバイク購入を決断する理由にはならない。一般的に接客業を生業とする人は、人当たりがいいのが当たり前、と多くの人が無意識のうちに感じているからだ。つまり、この時点では、プラスでもマイナスでもないのだ。
だが、好感度というものは、購入を見送る要素には十分になり得る。何か少しでも引っかかるものがあると、ゼロからどんどん減点される、そんなイメージなのだ。では、どうすればマイナスイメージを払拭できるのだろうか。考えられるのは、マイナスととらえられる可能性のある行為にはどういったものがあるかを認識し、自分と照らし合わせればよい。その指針となる要素について、接客問題に詳しいフリーライターの神林昌史さんは、以下の項目を挙げる。
①話を途中でさえぎる
②質問に対し明確な答えがなく話がすり替わる
③会話の中で、使うべきではない言葉を多用する
「①については、これは論外です。ユーザーには自分の要望を伝えたいという意識があるもの。それを遮られると、フラストレーションだけが残ってしまいます。極端な話ですが、仮にYZF-R25を探しているユーザーがいたとします。色や予算について、店のスタッフに話している途中、もし、話を遮るように『その予算では無理ですよ』とか、『Ninja250なら在庫がある。これならお客さんにも・・・・』といった、自分の要望をアタマから否定されるようなことを言われたらどうでしょうか。おそらく一気に気持ちが萎えるでしょう」
②はこちらが聞きたいことに対し明確な回答ができない時に、論点をすり替えてしまうやり方。煙にまかれた、という印象しか残らない。③は意味のない言葉や、相手を不安にさせる言葉を指す。
例えば、「おそらく」「たぶん」といった、確証のない推測や、「ちょっと分からないですね」などのフレーズだ。明確な回答を得たいのに、憶測でしか回答できないと、ユーザー側からしてみれば、間違いなく「この人、大丈夫だろうか」となる。また、「基本的に」や「元来」、「正直に言うと」といった言葉も、多くの場合、あまり意味のないものである。一見、理路整然とした話のように聞こえるかもしれないが、実際はあってもなくてもよい、「意味を成さない表現」なのだ。
「このバイクの相場は、おそらく基本的には高い状態が続くので、この先、どうなるかはよく分からないのです」こんな感じだろうか。一体、どうなるんだ、といった感じだ。
前出の神林氏は、しぐさについても指摘する。
「よくあるのが、指で軽く机をたたきリズムを取ったり、あるいは指でペンを回すしぐさですね。あとは、会話の中で相手をジッと見て視線を外さない人です。日本人は視線を適度に外しながら会話を行う人が多いので、あまり相手から視線を外さないのは、避けたほうがいいでしょう」
些細なことかもしれないが、気になる人は気になるもの。商談にマイナスに働かないよう、ちょっとした注意を払う必要はありそうだ。
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