公開日: 2023/06/29
更新日: 2023/07/07
日本維新の会オートバイ議員連盟は6月13日、参議院議員会館で総会を開催した。当日は、オートバイ政治連盟の吉田純一会長や、全国オートバイ協同組合連合会(AJ)の大村直幸会長など、約30名が参加。駐車場問題や盗難件数推移など、二輪業界の現況について意見交換を行った。
日本維新の会オートバイ議員連盟は6月13日、参議院議員会館で総会を開催した。当日は、オートバイ政治連盟の吉田純一会長や、全国オートバイ協同組合連合会(AJ)の大村直幸会長など、約30名が参加。駐車場問題や盗難件数推移など、二輪業界の現況について意見交換を行った。
総会でははじめに、議連を代表して石井章事務局長が挨拶に立った。
「いまホンダの原付二種クラスなど人気になっているが、二輪については法律、そして免許制度の在り方そのものがおかしいように思う。2025年には原付一種が廃止されるかもしれない、ということも前提に、ヒアリングや意見交換を行っていきたい」
続いて、二輪業界の概況やバイクのオークション流通台数推移などについてヒアリングを実施。その中で、全国二輪車用品連合会(JMCA)の松原弘代表が「二輪車用胸部プロテクター事故統計および認知度調査の要望書」を提出。次のように要望を述べた。
「二輪車乗車時の死亡事故における最も多い損傷部位は頭部で、それに次ぐのが胸部だが、胸部プロテクター着用の有無に関する、全国統一のデータがない。二輪車での死亡者はプロテクター非着用、重症だけど助かった人は着用していた、といったデータがあればご教示願いたい。そのようなデータがあれば、ユーザーの同用品に対する認知度向上、および普及が一気に進んでいくのではないかと考えている」
「平成30年~令和4年までの5年間では、高速道路における二輪車乗車中の交通事故は1220件。このうち、同用品着用での損傷者は228人、死亡者は22人。一方、非着用での損傷者は695人、死亡者は114人となっている。死傷者数に占める死者の割合は、プロテクター着用者が8.8%、非着用者は14.1%。過去5年間における高速道路での交通事故では、プロテクター非着用の場合、約1.6倍致死率が高くなっている。胸部プロテクター着用の有無については、交通事故統計で平成29年から把握しているので、プロテクターの有用性等について、引き続き検討していきたい」
ヒアリング後には、意見交換を実施。新規免許取得者の推移や新車の供給体制など、二輪業界の現況について出席者より質問が行われた。
自工会では2030年までに、二輪車の死亡事故死者数を2020年比で50%減らすことを目指している。この目標に向け、業界団体は胸部プロテクターの保有率および着用率を高めるためのキャンペーン等を展開しているが、着用率(平均)は9.3%(自工会調べ)と依然低い。胸部プロテクターの有用性をどのように発信していくかが、今後の大きな課題だ。
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