公開日: 2023/09/26
更新日: 2023/09/28
8月19日と言えば、『バイクの日』。今年も日本自動車工業会と日本二輪車普及安全協会が主催する『8月19日はバイクの日 HAVE A BIKE DAY 2023』が東京都千代田区のアキバ・スクエアで開催された。会場内には国内4メーカーの車両が展示されたほか、『バイクの日俳句コンテスト』や『バイクの日フォトコンテスト』の結果発表、ゲストを招いてのトークショーなどが行われた。
二輪業界にいる人なら誰でも知っているであろう、8月19日『バイクの日』。今から30年以上も前の1989年、内閣府が交通事故撲滅を目的に制定した。さらに、23年前の2000年7月には、7月から9月の3か月、バイクの楽しさや利便性、有用性などを社会に広く訴求する期間として様々な情報発信やイベントを実施する『バイク月間』もスタートしている。このバイク月間の中心となっているのが、バイクの日だ。
今年もバイクの日の当日、東京都千代田区にあるアキバ・スクエアで『8月19日はバイクの日 HAVE A BIKE DAY 2023(以下、バイクの日イベント)』が開催された。
今回のバイクの日イベントは開催時間が13時から16時までの3時間と例年に比べて短かったものの、バイク系インフルエンサーをゲストに招いた2つのトークショー、バイクと趣味のステージ、『バイクの日俳句コンテスト』や『バイクの日フォトコンテスト』の結果発表、交通安全啓発ステージ、来場者に配られた番号札による抽選会が行われるなど、充実した内容となった。このほか、会場には国内4メーカーの最新モデルが並び、触れたりまたがったりすることもできるようになっていた。また、今年公開されて話題となった映画『シン仮面ライダー』のサイクロン号も展示されていた。
1つめのトークショーゲストは、ワークマン公式アンバサダーでYouTuberの相京雅行さん、奥三河公式PR大使も務めるバイク系YouTuberのかなえADVさん。2つめのトークショーはMCに梅本まどかさんを迎え、動画クリエイターでバイクウェアショップ運営も手がけるALT(おると)さん、バイク声優の難波祐香さん、YouTube『マッスルバイクちゃんねる』のゆっちさんが登場。バイクに乗り始めたキッカケやバイクの楽しみ方などの話を行った。
バイクと趣味のステージには、アウトドア系動画クリエイターの「ひがしちゃん」のほか、トークショーに引き続き難波祐香さんも参加。ここ数年、人気となっているキャンプなどアウトドアの話で盛り上がった。
8月19日は土曜日ということもあり、19日と20日は各地でバイク関連イベントが行われた。いくつか例をあげれば、2年連続開催となった『BDSバイクセンサー真夏の祭典2023』(19日)『第13回隼駅まつり』(20日)、などだ。これらのイベントとバイクの日イベントには大きな違いが感じられる。それは、ターゲット。
例えば、真夏の祭典のメインターゲットはライダーで、ライダーへの楽しみの提供という側面が大きい。だが、バイクの日イベントは違う。それは、「本日は、ライダー以外の方にも楽しんでいただけるイベントが盛りだくさん」と、イベント冒頭で挨拶した自工会二輪車委員会の日髙祥博委員長の言葉からも感じ取ることができる。最初にも書いているが、バイクを社会に広く訴求する、つまりライダーもライダー以外の人も等しくターゲットなのだ。
それは、開催場所からも分かる。バイクで来やすい集まりやすい場所というよりも、一般の人がよく通る場所での開催だからだ。それは今回に限らず昨年、3年ぶりのリアル開催となったバイクの日イベントが行われたのは有楽町駅前広場。2019年は二子玉川ライズ・ガレリア広場、2018年はベルサール秋葉原。いずれもバイクスポットという場所ではない。
ライダーにスポットを当てたイベントと比較すると、実車に触れてまたがれるものの試乗会はなく、プロライダーによるデモ走行もない、パーツなどの販売もないなど、少々物足りなさを感じるライダーもいるかもしれない。しかし、誰もが気軽に来られる場所で、入場料もないので、イベントを通して人の流れは途切れることなく、おそらくバイクの日イベントを目的に秋葉原へ来たのではないと思われる人がフラッと立ち寄る姿が数多く確認できた。ライダーへの楽しみを提供することはもちろん重要だが、一方でバイクへの興味が有る無しに関係なく、バイクに触れる機会を創出すること。こういった活動もバイクを訴求していく上で大切なのだ。
人気記事ランキング