業界トピックビジネスEV

ペダルのついているその乗り物は『自転車』? それとも『原動機付自転車』?

公開日: 2024/04/25

更新日: 2024/08/06

今年1月26日から6月23日までの150日間、第213回の通常国会が開かれている。そこには数々の法案が提出されているが、そのうちのひとつに警察庁が所管省庁にとなっている『道路交通法の一部を改正する法律案』も含まれている。これは3月5日に閣議決定され、同日、国会に提出されたもの。その内容は以下の通り。

■自転車等の交通事故防止のための規定の整備
『携帯電話使用等及び酒気帯び運転の禁止』『自転車等の安全を確保するための規定の創設』『自転車等に対する交通違反通告制度(青切符)の適用』

■その他
『原動機付自転車等の運転の明確化』『普通仮免許等の年齢要件の引下げ』

以上となっているが、この中の「その他」における『原動機付自転車等の運転の明確化』について少し説明しておきたい。

今や、電動アシスト自転車の国内販売台数は約80万台(経済産業省統計)で、2022年には一般の自転車の販売台数を上回っている。この電動アシスト自転車と似て非なる乗り物がある。それがペダル付きの原動機付自転車、いわゆる『モペッド』。

これは自転車ではなく原付バイク。免許、ナンバープレート、自賠責保険への加入、ヘルメットの着用、保安部品の装備などが必要だ。また、モーターを使わずにペダルだけで走行していたとしても、原付を運転していることになる。今回、それを明確にするため、条文に「原動機に加えてペダルその他の人の力により走行させることができる装置を備えている自動車又は原動機付自転車にあつては当該装置を用いて走行させる場合を含み、」という一文を付け加える改正案が出された。

この改正案が成立すれば公布から2年以内に施行される。店のユーザーのなかにモペッドに乗る人がいてもいなくても、また乗っている人に悪気がなかったとしても、モペッドは電動アシスト自転車ではないこと、ルールを守って乗るべきことなどを、注意喚起していくことが重要だ。

人気記事ランキング

50cc時代に幕。2025年4月1日、『新基準原付』スタート!

道路交通法施行規則が改正され、4月1日より適用される。これにより、原付一種にしか乗れないユーザーで...


『APtrikes250』のプロトタイプ公開、発売は今秋。正規販売店募集も近日中に開始予定!

普通自動車免許で乗ることができ、3人乗車も可能で車検も不要な、クルマとバイクの『いいとこどり』の乗...


2023年1月より電子車検証導入。二輪業界では、何がどう変わる?

来年1月、車検証が電子化される。二輪業界では何がどう変わるのか、販売店やユーザーのメリットは何か。...


「W230」「MEGURO S1」足つき比較インプレ! 250ccレトロスポーツ遂に発売!

11月20日に発売が決まったカワサキ「W230」「MEGURO S1」! 今回はBDSテクニカルスクールの井田講師とBD...


世界的に拡大する電動アシスト自転車市場、日本の国内販売台数は80万台超と“ママチャリ”以上

電動アシスト自転車という言葉を聞くようになって久しい。初めて国内で販売されたのは1993 年。あれから...


セブンイレブンが全国の店舗で値引き販売実施! 目印は緑色の「エコだ値」シール

日本全国に2万1551店(2024年4月末時点)もの、コンビニエンスストア「セブンイレブン」を展開するセブ...


カワサキ新型「KLX230SM」足つき&試乗インプレ!

軽量かつアグレッシブなスーパーモトスタイルのカワサキ「KLX230SM」に、小林ゆきさんが試乗!足つき・...


保有台数や世帯普及率に見る二輪業界の現状

新車供給が8~9割の水準に回復したことで、中古車相場も適正化に向かい始めた。その結果、コロナバブル...


2023年新車国内出荷台数 ~原一、10万台を割り込んだが原二の躍進で37万9800台と前年比3.0%のプラス~

2023年の新車国内出荷台数は国内4メーカー合わせて37万9800台(速報値・二輪車新聞社調べ)。原付一種が...


未経験でも簡単施工を実現。使いやすさと時間短縮に成功したWAKO'S(ワコーズ)のタンクライナー

バイク乗りなら誰もが知るブランドであるワコーズ。そのワコーズが使いやすさと効果が得られまでの時間...


SE Ranking