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3分でわかる中古車ビジネスの“ツボ” ユーザーから『頼りになる店』と思われるファーストステップは『都合の良い店』

公開日: 2024/12/24

更新日: 2025/01/10

店の在庫車両が充実している、特定の機種やカテゴリーに強い、カスタムに強いなど、どの方向性でもいい。誰かにとって『都合の良い店』=『頼りになる店』になっているのか、店の強みを明確にする意味でも、年に一度くらいは検証してみるのも大切なことだ。

自分よりもバイクに詳しくない人に愛車を任せることはできない

※写真はイメージです
※写真はイメージです

旧車に乗るユーザーに話を聞いた時のこと。

「旧車を専門に扱っている販売店でないと、特定の機種については自分のほうが詳しかったりするんです。某四輪メーカーのディーラーに勤めているので特定整備もできますし。できれば私以上に知識と技術のある販売店にお任せしたいかな…」

確かに、自分のほうが詳しいと「そこは、そうじゃない」と感じてしまうこともあるだろう。

「自分の知らないことを教えてくれる。できないことをやってくれる。そんな『都合の良い店』を探しているんですよね(笑)」と、話す。

このユーザーにとっては、自分のできない部分を補ってくれる店が「都合の良い店」ということ。彼が言うには、『都合の良い店』と付き合いを重ねる中で『頼りになる店』になっていく。そう思える店を自分の中で増やしたいという。『都合の良い店』から『頼りになる店』へ。このような話は、かつて女性ユーザーから聞いたことがある。

「バイクのことをあまり知らないから、パーツの名前を言われても、どこのどんな部品か分からない。それを尋ねた時に『そんなことも知らないの?』みたいな顔をしてくる人がいるところには行きたくない」

分からないことを分かるまで説明して欲しいとは言わないが、自分のレベルに合わせて話してくれる人のいるお店に行きたいのだという。

これは、テレビやネットで会話の端々にカタカナ用語を散りばめる人の話を聞いているのに近い感覚ではないだろうか。例えば、「アジェンダ(予定・計画)」はちょっと前によく耳にした言葉のひとつ。アジェンダの意味が分からないと何を言いたかった話なのかが分からなくなるし、頭にも「アジェンダってなに?」しか残らない。取引先との会話ではないのだから、できるだけわかりやすい言葉で話すのは重要なこと。

「お世話になっているお店は、私が理解できないからといってイヤな顔もしないし、こんな雰囲気のバイクにしたいと伝えるだけでカスタムの提案をしてくれる。何度か通ううちに、この店は信頼できると感じるようになり、今では何でも安心してお任せしています」

その女性の旦那さんはバイクのメンテナンスがひと通りできるという。ことあるたびに「そのくらいのことは、自分でできるように」「基本的な部品名くらいは覚えよう」と言ってくるので、少々うんざりしているとのこと。つまり、その女性にとって『都合の良い店』とは、知らないからと言ってダメ出しせずに教えてくれて、相談にも乗ってくれる店。そこと付き合ううちに信頼関係が生まれ、『頼りになる店』となったのだ。

『かわいい』の感性が男性と女性では違うので、アドバイスをもらうなら女性スタッフ

これも女性ユーザーの話だが、バイク用品店でウェア類などを見る時は女性スタッフに声をかけるのだという。

「『かわいい』の感性が男性と女性では違うんですよね。男性の『かわいい』はあまりしっくりきませんが、女性の『かわいい』って分かる。『このジャケットのココが』とか、『そうそう!』ってなる。だから、ウェアなどを選ぶときは、女性のスタッフさんにアドバイスをもらいながら選んでいます」

これは店ということではないが、女性にとって女性スタッフはかわいいを実現してくれる『都合の良い人』、つまり『頼りになる人』なのだ。また、女性スタッフは流行にも敏感なので、オシャレなライダーズカフェや映えスポットを知っていたり、バイク以外のことでも話が合ったりするのだという。

例えば、店の在庫車両が充実している、特定の機種やカテゴリーに強い、カスタムに強いなど、どの方向性でもいい。誰かにとって『都合の良い店』=『頼りになる店』になっているのか、店の強みを明確にする意味でも、年に一度くらいは検証してみるのも大切なことだ。

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