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『マッスルバイクファーム』日本初の二輪車専用トレーニング複合施設

公開日: 2025/07/02

更新日: 2025/07/11

千葉県千葉市にある『マッスルバイクファーム』は、日本初の二輪車専用トレーニング複合施設。昨年10月にプレオープンしており、この4月にグランドオープンを迎えた。どのような施設なのか、どのように利用することができるのかをマッスルバイクファームを主催する一社 二輪車安全指導協会の代表理事・酒井佑弥さんに聞いた。

「練習する場所がない」。視聴者の声に応えマッスルバイクファームをオープン

施設案内図
施設案内図

自動車学校で二輪の教習を受けている時は「早く卒業して公道を走りたい」と思い、卒業していざ公道を走ると「もっと練習しておきたかった」と思う。そんな話を何人ものライダーから聞いたことがある。そして、その多くのライダーに共通しているポイントは、『運転にあまり自信がない』ということ。

自動車学校を卒業してしまうと、教習で行ったスラロームや8の字などを練習する場所がなかなかない。広い場所にパイロンなどを置いて練習するようなところだと、ジムカーナのように、より速く走るためのハイレベルな練習をする人がいることもある。初心者やバイクの操作に慣れていない人だと「敷居が高くて行きにくい」と感じたりすることもある。そんな人たちでも楽しめる施設が千葉県千葉市に誕生した。それが『マッスルバイクファーム』だ。

一社 二輪車安全指導協会・代表理事/酒井佑弥さん
一社 二輪車安全指導協会・代表理事/酒井佑弥さん

施設を運営・主催するのは、一般社団法人二輪車安全指導協会(MSCA)。同協会の代表理事を務めるのは、YouTubeの『マッスルバイクちゃんねる』で情報発信をしている元教習指導員でバイク系インフルエンサーの酒井佑弥さん。

「普段からYouTubeで安全運転やライテクに関して、初心者や久しぶりにバイクに乗られるリターンライダー向けにハウツー系の動画を発信していますが、いくら知識があっても頭でっかちになってしまう。チャンネルの視聴者さんから『練習する場所がない』という声をいただいていたので、『じゃ、練習する場所を作ってしまおう』と思い、マッスルバイクファームを作りました」

同施設は昨年10月にプレオープン。今年4月にグランドオープンしたばかりだ。

「練習するという敷居をできるだけ下げたかった」さまざまな利用方法に対応

各排気量のレンタルバイクを用意
各排気量のレンタルバイクを用意

コースは施設案内図にあるように、スラローム、クランク、一本橋など、自動車教習所で見られるようなポイントが散りばめられている。

「スラローム、クランク、一本橋は自動車教習所と全く同じ規定となっています」

8の字もあるが、そこにはラインが引いてない。

「利用者さんのレベルに合わせて、8の字の大きさを変えたりできるよう、ラインは引いてません。8の字が難しいと感じるならば、0字で走ることもできます。また、クランクの先には『変則S字』があり、ここをラインも踏まず足も着かずに通り切るのはかなり難しくなっています」

自動車教習所で走った基礎的な練習コースから難易度の高いコースも用意されているのだ。

コースレンタルのほか、ライディングスクールなども実施
コースレンタルのほか、ライディングスクールなども実施

利用方法は、『予約』と『直接行く』の2種類。予約は簡単で、マッスルバイクファームのホームページにある『練習コース利用』からカレンダーで利用したい日時が空いているかを確認して予約する。予約は、コースをレンタルする3日前までとなっている。

直接行く場合、同施設の予約カレンダーで自分の空き時間が空いているかを確認し、空いていたら現地に行ってコースを借りる。また、自分のバイクでコースを走ることもできるが、レンタル車両が用意されているので、バイクを借りてコースを走ることも可能。

コース利用料金は1時間3800円。(MSCA共助会員や自長時間利用には割引料金あり)。利用時間は10時〜17時までだが、『朝活(8〜10時)/夕活(17〜19時)』の設定もあるので、自分の都合に合わせて利用することができる。

このほか、『コース貸切』も行っているので、店で借りてユーザーを連れていって練習、なんてこともできてしまう。さらには、イベントやスクール、レッスンなども実施している。コースを借りるというだけではなく、さまざまな利用方法があるのだ。

「練習するという敷居をできるだけ下げたかったんです」

今後の展開としては、「千葉のマッスルバイクファームが軌道に乗ったら、次は関西方面にも同様の施設を作りたい」とのこと。

日本初の二輪車専用トレーニング複合施設「マッスルバイクファーム」



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