公開日: 2026/03/25
更新日: 2026/04/09
2025年における中古二輪車の輸出は全体で29万0255台、輸出総額は391億円強となった(財務省調べ)。台数は前年比でマイナスとなったものの、輸出総額はプラスになったので平均単価も上昇。円安傾向が強まった2022年から大きな伸びを見せ、2023年には2021年の倍近くまで跳ね上がった。だが、今年2月末に中東の情勢が一気に不安定になり、先行きの見えない状況となっている。
円安傾向の強まった頃だっただろうか、中古四輪車の日産GT-Rの海外流出が大きな話題となった。二輪の中古は、特にこの車種がという名前は上がってはいないが、円安傾向が強まった2022年から、500cc超の輸出台数が増加している。
それを表しているのがグラフと表組。ボリュームゾーンである50cc以下の台数が右肩下がりの動きを見せているので、全体的には台数が減っているものの、それ以外のクラスは2021年と比較すると、台数を伸ばしていることがハッキリと分かる。
2021年前後はコロナ禍で世界が大混乱していた時期。輸出台数も大きくダウンした。この10年で最も少なかったのが2021年。そこから大きく伸びているのは500cc超〜800cc以下、800cc超の2クラス。前者は2021年の輸出台数が3593台だったのに対して2025年は9125台と、2021年の約2.5倍となっている。金額も、14億1842万9000円だったのが65億0887万9000円と、4.5倍強にまで伸びているのだ。単価も同様に40万円弱から71万円強に上昇した。
同じように800cc超のクラスも、2021年の輸出台数は5762台だったが2025年には1万2583台と、約2.2倍(2024年比では台数減)。金額も、29億1270万4000円だったのが100億円を超えて113億6028万9000円と、約3.9倍。単価もそれに合わせて50万円強から90万円強に大幅アップしているのが確認できる。
50cc以下は右肩下がりの動きと書いたが、それでも2021年比で金額と単価は上がっている。2021年が輸出台数17万2547台で2025年が11万9935台。金額は50億6807万8000円から51億5182万6000円。ただ、2022年から2024年まで3年連続して60億円以上(直近5年間のピークは2023年の67億6554万4000円)だったので、2024年比だと15億円近くのダウン。ただし、単価だけは右肩上がりで上昇しており、2021年から2025年まで、2万9400円、3万2600円、3万7700円、4万1700円、4万3000円と上がり続けている。
残りのクラスも、500cc超の2クラスほどではないにしろ、年々、台数と金額を伸ばしている。50cc超〜250cc以下の輸出台数は2021年が5万6415台で2025年が7万4547台、金額が54億2756万6000円からこれも100億円超えの138億1257万7000円、単価が9万6200円から18万5300円。
250cc超〜500cc以下の輸出台数は2021年が4165台で2025年が5541台、金額が8億7492万9000円から19億6478万8000円、単価が21万0100円から35万4600円。
ここまでは排気量ごとのデータだが、表1は輸出している国別にまとめたもの。ただ、例えばアラブ首長国連邦(UAE)への輸出にしても、同国を中継地点(ハブ)として各国にさらに運ばれるので、UAEに二輪車を送っているというデータとなる。
さて、データを見ると、どのクラスにも名前が上がっているのがUAE。50cc以下では1位の2万7616台、50cc超〜250cc以下では2位の1万4714台、250cc超〜500cc以下では3位の618台、500cc超〜800cc以下では2位の1468台、800cc超では1位の3891台。輸出における重要な地域になっていることが分かる。
財務省で今年1月のデータを見ると、50cc以下と250cc超〜500cc以下の台数以外は前年同月比でプラスと全体的な傾向としては右肩上がり。これまでの流れが今年も継続していたのだが、2月末にアメリカとイスラエルがイランを攻撃。中東情勢は一気に不安定となり、先行きが不透明となった。従来通りにいかないことは確実だ。こればかりは状況を見守るしかないが、早急な安定化を願いたい。
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